Soranoha

平野義太郎宛書簡

ひらのよしたろうあてしょかん

野呂 栄太郎

拝復

たびたび御手紙賜たまわりありがたく存じます。その都度御返事申し上ぐべきところ延引仕つかまつり何とも申訳ございません。御蔭でいよいよ第一回配本を了したこと喜びと感謝にたえません。

井汲、逸見両兄の方へは督促の手紙を出しておきましたが、なお積極的に促進するやママ二十五頃上京して両兄に直々会って後日後れさせぬよう協力することにいたしました。

羽仁兄も丁度来られたので至急脱稿方依頼しておきました。

永らく編集方面のことを貴下方にばかり御任せして放棄しておき何とも申訳なく存じております。御蔭で大分元気を恢復しましたので、二十五日頃からはできるだけ再三上京して進行の不均等の恢復に努力いたしたいと存じます。いろいろ御相談もありますので、二十五日の午後一時から鉄塔書院で御会いいたしたいと存じますが御都合如何でございますか? 当日は山田氏、羽仁氏にも御参集を願いたいと思っていますが、山田氏はまだ痔じが御悪いそうだから御願いできぬ時は、三人だけでも御相談できると何よりだと思います。大塚氏の方へも文献解説の御脱稿を御願いすると共に御案内申し上げておきます。

まずは御返事とかねて右御案内まで。敬具

栄太郎

五月二十三日朝

平野様

侍史

底本 / Source edition

底本:「野呂栄太郎全集 下」新日本出版社
1994(平成6)年12月5日初版
※作品名は、便宜を考慮して、入力時に新たに付したものです。
入力:山田剛
校正:土屋隆
2005年3月19日作成
青空文庫作成ファイル:
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リリース / Release
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TEI
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書誌 / Bibliography
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野呂 栄太郎「平野義太郎宛書簡──05 一九三二年五月二十三日」(新字新仮名)、底本『野呂栄太郎全集 下』新日本出版社、1994年。Soranoha Aozora Bunko TEI Corpus, 004452_000287, release 913b24012e16. https://doi.org/10.5281/zenodo.22718079

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