小生が、今度の変事で最も感心したことは何と言っても軍人の威力である。――自然の威力に就ては何も今さらではないから。ところで<ruby><rb>一</rb><rt>いっ</rt></ruby>たい、天然の災害に対して剣つき銃の出動を<ruby><rb>俟</rb><rt>ま</rt></ruby>たざるを得ざるかの如きは、その理由が何から発しているかを知らず最も不泰平の象ではあるまいか。邦家及び市民の名誉だなどとは決して誰も言うまい。しかもその軍隊が無かったら安寧秩序が保てなかったろうと考えさせられるのだから、この際、御同様、礼讃すべきものはやはり威光<ruby><rb>燦</rb><rt>さん</rt></ruby>たるサーベルではあるまいか。さればこそ、恐らくは時代の先駆を以て自任するすべての雑誌などからは当分「<ruby><rb>所謂</rb><rt>いわゆる</rt></ruby>主義者」の名前などは影を没するであろう。<ruby><rb>如何</rb><rt>いかが</rt></ruby>でしょう、天下の雑誌経営者諸君。