船腹の色のはげ落ちた惨さは
遠く波濤とたたかって来た
今は疲労になやんで
ぐったりと体を伸べたような
いたわりの心を感ずる
廃船のようではないか
英蘭の旗を船尾に立てて
見れば船員が二三人
甲板に出て立っている
あの船員の眼は碧く
頭髪は褐色に染み
彼ら異邦を航海する人々
雪降り暮るる港にあり
ていはくせん
今野 大力
船腹の色のはげ落ちた惨さは
遠く波濤とたたかって来た
今は疲労になやんで
ぐったりと体を伸べたような
いたわりの心を感ずる
廃船のようではないか
英蘭の旗を船尾に立てて
見れば船員が二三人
甲板に出て立っている
あの船員の眼は碧く
頭髪は褐色に染み
彼ら異邦を航海する人々
雪降り暮るる港にあり
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913b24012e1626b47bebf5a14fd31773728229efdb088f1ceb934717c1ac800c今野 大力「碇泊船」(新字新仮名)、底本『今野大力作品集』新日本出版社、1995年。Soranoha Aozora Bunko TEI Corpus, 055520_001471, release 913b24012e16. https://doi.org/10.5281/zenodo.22718079