病みさらぼへたこの肉身を
湿りたるわくら葉に横たへよう
わがまはりにはすくすくと
節の間長き竹が生え
冬の夜の黒い疾い風ゆゑに
茎は戛々の音を立てる
節の間長き竹の茎は
我が頭上に黒々と天蓋を捧げ
網目なすそのひと葉ひと葉は
夜半の白い霜を帯び
いとも鋭い葉先をさし延べ
わが力ない心臓の方をゆびさす
おうががっしょう
富永 太郎
病みさらぼへたこの肉身を
湿りたるわくら葉に横たへよう
わがまはりにはすくすくと
節の間長き竹が生え
冬の夜の黒い疾い風ゆゑに
茎は戛々の音を立てる
節の間長き竹の茎は
我が頭上に黒々と天蓋を捧げ
網目なすそのひと葉ひと葉は
夜半の白い霜を帯び
いとも鋭い葉先をさし延べ
わが力ない心臓の方をゆびさす
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913b24012e1626b47bebf5a14fd31773728229efdb088f1ceb934717c1ac800c富永 太郎「横臥合掌」(新字旧仮名)、底本『富永太郎詩集』現代詩文庫、思潮社、1975年。Soranoha Aozora Bunko TEI Corpus, 055469_000678, release 913b24012e16. https://doi.org/10.5281/zenodo.22718079