かの女を　人は　あきらめろと云うが

おんなを　人は　かの女だけでないと云うが

おれには　遠くの<ruby><rb>田螺</rb><rt>たにし</rt></ruby>の鳴声まで　かの女の歌声にきこえ

遠くの汽車の汽笛まで　かの女の溜息にきこえる

それでも

かの女を　人は　あきらめろと云う