黒檀のみどり葉末に、
そよ風ながう滑りて、
自然の魂塊藍に
薫りとぶ真夏の昼。
金糸雀にうまゐ醒めて、
夢の世に追ひわびたる、
やわらぎの霊の華を
いま紫陽花にみとめつ。
昨夜詩に寝ね足らぬ
瞳細ういと細う、
わが世永久にかゝらばと、
おもひ入る、あゝ夢心地。
この刹那のたましひを
黄金の龕にひめて、
ひと日だにいつき得なば、
あゝ我ぞ詩のやさ男神。
ふみづきのひとひ
末吉 安持
黒檀のみどり葉末に、
そよ風ながう滑りて、
自然の魂塊藍に
薫りとぶ真夏の昼。
金糸雀にうまゐ醒めて、
夢の世に追ひわびたる、
やわらぎの霊の華を
いま紫陽花にみとめつ。
昨夜詩に寝ね足らぬ
瞳細ういと細う、
わが世永久にかゝらばと、
おもひ入る、あゝ夢心地。
この刹那のたましひを
黄金の龕にひめて、
ひと日だにいつき得なば、
あゝ我ぞ詩のやさ男神。
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913b24012e1626b47bebf5a14fd31773728229efdb088f1ceb934717c1ac800c末吉 安持「文月のひと日」(新字旧仮名)、底本『沖縄文学全集 第1巻 詩Ⅰ』国書刊行会、1991年。Soranoha Aozora Bunko TEI Corpus, 054504_001607, release 913b24012e16. https://doi.org/10.5281/zenodo.22718079