季節抄
〔葩束を編みながら〕
森川義信
葩束を編みながら美しく羞むひとよ
夕べバルコンの影の跫音の言葉なら
はるかな愛情も匂ふでせう
★
梢に鴉の喪章はゐない***
新しいアアチの青貝路にペンキの響き
自転車で春の帽子がかけてくる
★
樹樹の梯子を登りをりして歌ふものたち***
花に飾られた日射しの緑のブランコの
優しい肩にのりあなたは空まで駈けあがる
★
雲がじぶんでドアをあける
光りにまじつて小鳥の声もおちてくる
やはらかい枝や影がぼくを支へる
きせつしょう
森川 義信
季節抄
〔葩束を編みながら〕
森川義信
葩束を編みながら美しく羞むひとよ
夕べバルコンの影の跫音の言葉なら
はるかな愛情も匂ふでせう
★
梢に鴉の喪章はゐない***
新しいアアチの青貝路にペンキの響き
自転車で春の帽子がかけてくる
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樹樹の梯子を登りをりして歌ふものたち***
花に飾られた日射しの緑のブランコの
優しい肩にのりあなたは空まで駈けあがる
★
雲がじぶんでドアをあける
光りにまじつて小鳥の声もおちてくる
やはらかい枝や影がぼくを支へる
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913b24012e1626b47bebf5a14fd31773728229efdb088f1ceb934717c1ac800c森川 義信「季節抄──〔葩束を編みながら〕」(新字旧仮名)、底本『増補 森川義信詩集』国文社、1991年。Soranoha Aozora Bunko TEI Corpus, 054357_001652, release 913b24012e16. https://doi.org/10.5281/zenodo.22718079