十二時間の勤めを終えて
わざわざ郊外からやって来たのだ。
山を下り川を越え
はるばる足尾からやって来たのだ。
それを此儘追返すとは
ものの解らぬにも程がある。
「諸君!
開けずんばこんな門
たたき壊して這入ろうじゃないか」
言葉半ばに魔の手は延びて
猛り狂いつ捕われて
暗き方へと引かれ行く。
「……森も林も武装せよ、
石よ何故飛ばざるか……」
革命の歌うすれ行く。
(発表誌不詳 『どん底で歌う』を底本)
じょうがい
根岸 正吉
十二時間の勤めを終えて
わざわざ郊外からやって来たのだ。
山を下り川を越え
はるばる足尾からやって来たのだ。
それを此儘追返すとは
ものの解らぬにも程がある。
「諸君!
開けずんばこんな門
たたき壊して這入ろうじゃないか」
言葉半ばに魔の手は延びて
猛り狂いつ捕われて
暗き方へと引かれ行く。
「……森も林も武装せよ、
石よ何故飛ばざるか……」
革命の歌うすれ行く。
(発表誌不詳 『どん底で歌う』を底本)
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913b24012e1626b47bebf5a14fd31773728229efdb088f1ceb934717c1ac800c根岸 正吉「場外」(新字新仮名)、底本『日本プロレタリア文学集・38 プロレタリア詩集(一)』新日本出版社、1987年。Soranoha Aozora Bunko TEI Corpus, 054002_001618, release 913b24012e16. https://doi.org/10.5281/zenodo.22718079