歩いて帰れ、歩いて帰れ、 忠君愛国者よ。 東京から故郷まで一百三十里 お前は稼いだ、働いた。 熱心に着実に、ほめらるる迄、 海軍将校なる主人のために。 主婦のために。 男爵家のために。 お前は徴兵検査のために帰郷する、 その旅費をもたぬ。 御国の為だ。 国民の義務だ。 歩いて帰れ、歩いて帰れ 忠君愛国者よ 東京から故郷まで一百三十里。 (発表誌不詳 『どん底で歌う』を底本)