## ２

恋人よ、その<ruby><rb>哀</rb><rt>かな</rt></ruby>しげな歌をやめてよ、

おまへの魂がいらいらするので、

そんな歌をうたひだすのだ。

しかもおまへはわがままに

親しい人だと歌つてきかせる。

ああ、それは<ruby><rb>不可</rb><rt>いけ</rt></ruby>ないことだ！

降りくる悲しみを少しもうけとめないで、

安易で架空な有頂天を幸福と感じ<ruby><rb>做</rb><rt>な</rt></ruby>し

自分を売る店を探して走り廻るとは、

なんと悲しく悲しいことだ……

## ３

神よ私をお憐み下さい！

私は弱いので、

悲しみに<ruby><rb>出遇</rb><rt>であ</rt></ruby>ふごとに自分が支へきれずに、

生活を言葉に換へてしまひます。

そして堅くなりすぎるか

自堕落になりすぎるかしなければ、

自分を保つすべがないやうな<ruby><rb>破目</rb><rt>はめ</rt></ruby>になります。

神よ私をお憐れみ下さい！

この私の弱い骨を、暖いトレモロで満たして下さい。

ああ神よ、私が先づ、自分自身であれるやう

日光と仕事とをお与へ下さい！

（一九二九・一・二〇）