認識以前に書かれた詩――
沙漠のたゞ中で
私は土人に訊ねました
「クリストの降誕した前日までに
カラカネの
歌を歌つて旅人が
何人こゝを通りましたか」
土人は何にも答へないで
遠い沙丘の上の
足跡をみてゐました
泣くも笑ふも此の時ぞ
此の時ぞ
泣くも笑ふも
こだいどきのいんしょう
中原 中也
認識以前に書かれた詩――
沙漠のたゞ中で
私は土人に訊ねました
「クリストの降誕した前日までに
カラカネの
歌を歌つて旅人が
何人こゝを通りましたか」
土人は何にも答へないで
遠い沙丘の上の
足跡をみてゐました
泣くも笑ふも此の時ぞ
此の時ぞ
泣くも笑ふも
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913b24012e1626b47bebf5a14fd31773728229efdb088f1ceb934717c1ac800c中原 中也「古代土器の印象」(新字旧仮名)、底本『中原中也詩集』角川文庫、角川書店、1968年。Soranoha Aozora Bunko TEI Corpus, 051316_000026, release 913b24012e16. https://doi.org/10.5281/zenodo.22718079