私の部屋の、窓越しに
みえるのは、エヤ・サイン
軽くあがつた 二つの気球
青い空は金色に澄み、
そこから茸の薫りは生れ、
娘は生れ夢も生れる。
でも、風は冷え、
街はいつたいに雨の翌日のやうで
はじめて紹介される人同志はなじまない。
誰もかも再会に懐しむ、
あの貞順な奥さんも
昔の喜びに笑ひいでる。
あきのにちよう
中原 中也
私の部屋の、窓越しに
みえるのは、エヤ・サイン
軽くあがつた 二つの気球
青い空は金色に澄み、
そこから茸の薫りは生れ、
娘は生れ夢も生れる。
でも、風は冷え、
街はいつたいに雨の翌日のやうで
はじめて紹介される人同志はなじまない。
誰もかも再会に懐しむ、
あの貞順な奥さんも
昔の喜びに笑ひいでる。
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913b24012e1626b47bebf5a14fd31773728229efdb088f1ceb934717c1ac800c中原 中也「秋の日曜」(新字旧仮名)、底本『中原中也詩集』角川文庫、角川書店、1968年。Soranoha Aozora Bunko TEI Corpus, 051308_000026, release 913b24012e16. https://doi.org/10.5281/zenodo.22718079