## 一

ある国の王さまが、大きな森のなかで、<ruby><rb>狩</rb><rt>かり</rt></ruby>をしたことがありました。王さまは、一ぴきけものをみつけて、むちゅうで追って行きました。お<ruby><rb>供</rb><rt>とも</rt></ruby>のけらい<ruby><rb>衆</rb><rt>しゅう</rt></ruby>のうち、たれひとりあとにつづくことができないくらいでした。するうち日がくれかけて来たので、王さまは追うことはやめて、立ちどまったまま見まわしてみて、森にまよいこんだことがわかりました。どこか出る路はないかとさがしましたが、みつかりませんでした。ふとみると、むこうからひとりのばあさんが、あたまをゆすぶりゆすぶりやって来ました。これはただのばあさんではなくて、<ruby><rb>魔法</rb><rt>まほう</rt></ruby>つかいの女でした。

「おばあさん、この森を出る道をおしえてくださらんか。」と、王さまはいいました。

「はいはい、王さま。」と、ばあさんは、こたえました。「それはおやすいご用でございますが、ただそのかわり、ひとつおやくそく願うことがございます。それをそのとおりしていただきませんと、王さまはこの森をけっしてお出になることができませんし、それなりかつえ死になさらなくてはなりません。」

「それはどんなやくそくだろう。」と、王さまはたずねました。

「わたくしに、ひとり、むすめがございます。」と、ばあさんはいいました。「うつくしいむすめでございまして、それはまず、王さまがこの世界で、ふたりとお手に入れることはできまいとおもわれるほどで、まったく王さまのお<ruby><rb>妃</rb><rt>きさき</rt></ruby>として不足はございません。いかがでしょう、むすめをお<ruby><rb>妃</rb><rt>きさき</rt></ruby>になさいますか、そうすれば森を出る<ruby><rb>路</rb><rt>みち</rt></ruby>をおしえてさしあげましょう。」

王さまはどうなることか<ruby><rb>心配</rb><rt>しんぱい</rt></ruby>で胸がいっぱいでしたから、ばあさんのいうとおりしょうちしたので、ばあさんは王さまを自分のこやへつれこみました。こやの中には、むすめが火にあたっていました。むすめはさも王さまのくるのがわかってでもいたように、いそいそ立ってむかえました。王さまがみると、なるほどずいぶんうつくしいむすめでしたが、どうも気に入りませんでした。顔をみているうちに、なんとなくぞうっと引きこまれるようなかんじがしてなりませんでした。それでもむすめをいっしょの馬にのせると、ばあさんははじめて王さまに路を教えました。それで、王さまはやっとお城にかえれたので、さっそく、ご<ruby><rb>婚礼</rb><rt>こんれい</rt></ruby>の式があげられました。

さて、この王さまは、まえにいちど<ruby><rb>結婚</rb><rt>けっこん</rt></ruby>なさったことがあって、そのお<ruby><rb>妃</rb><rt>きさき</rt></ruby>に、男の子が六人、女の子がひとり、つごう七人のお子がありました。そして王さまは、世界じゅうのどんなものよりも、このお子たちをだいじにしていました。で、こうなると、こんどのままおかあさまが、こどもたちにやさしくしないで、とんでもないひどいことでもされてはときづかって、森のおくにぽつんと立っている<ruby><rb>御殿</rb><rt>ごてん</rt></ruby>のなかに、お子たちをつれて行きました。

この御殿は、ひとがみてもわからないようになっていて、おまけに、そこまで行く<ruby><rb>路</rb><rt>みち</rt></ruby>をみつけるのがとてもむずかしく、王さまご自分の力では、どうにもなりません。それを<ruby><rb>教</rb><rt>おそ</rt></ruby>わるのは、<ruby><rb>通力</rb><rt>つうりき</rt></ruby>をもったある女のひとが、ふしぎなきどくをもつ<span data-tei-rend="bouten 傍点 right" style="text-emphasis-style: filled sesame; text-emphasis-position: over right">おだまき</span>の糸をくれたおかげでした。このおだまきは前になげると、ひとりでにむこうへほぐれて行って、路を教えてくれました。ところで王さまが、たびたびかわいいお子たちの所へあいに出かけるうち、つい王さまのおるすを、お妃がかぎつけることになりました。お妃はだんだん気になってきて、いったい、森の中へ王さまはたったひとりでなにをしに出かけるのか、知りたくてならなくなりました。そこでお妃は、王さまのけらいの者にたくさんお金をやると、こやつらはさっそく、王さまのないしょごとをあかして、おまけにふしぎなおだまきだけが道しるべをしてくれることまで、べらべらしゃべりました。さあ、こうなると、どこにそのおだまきがしまってあるか、それをさがしだすまで、お<ruby><rb>妃</rb><rt>きさき</rt></ruby>の胸は休まりませんでした。おだまきが手にはいると、さっそく、この女は、白い<ruby><rb>絹</rb><rt>きぬ</rt></ruby>でちいさな<ruby><rb>肌着</rb><rt>はだぎ</rt></ruby>をつくりました。それから、かねがね、母親から<ruby><rb>魔法</rb><rt>まほう</rt></ruby>の<ruby><rb>術</rb><rt>じゅつ</rt></ruby>をならっておいたので、この肌着をぬいながら魔法をしかけておきました。さて、ある日、王さまが、れいの<ruby><rb>狩</rb><rt>かり</rt></ruby>に出かけてるすなのをさいわい、お妃はこの肌着をもって森に出かけました。おだまきが道しるべしてくれました。こどもたちは、とおくからたれかくるのをみて、おとうさまがいらしったとおもって、大よろこびでとんで出てきました。すると、女はそのひとりひとりに、さあっと魔法の<ruby><rb>肌着</rb><rt>はだぎ</rt></ruby>をなげかけました。そして、それがこどもたちのからだにさわると、みんな白鳥にばけて、ばたばた森のむこうへとんで行ってしまいました。

お妃は、うまく行った、と大にこにこでかえって行きました。そして、これできれいにままっ子どものかたがついたと<ruby><rb>安心</rb><rt>あんしん</rt></ruby>していました。でも、女の子だけひとり、そのとき、おにいさんたちについてとびだして行かなかったので、この子のあることをお妃はすこしも知らずにいました。

## 二

それから日をおいて、王さまが、お子たちにあいに来ました。ところが、女の子だけで、あとの子はたれもみつかりませんでした。

「にいさまたちはどこへ。」と、王さまはたずねました。

「ああ、まあおとうさま。」と、女の子はいいました。「おにいさまたち、みんなどこかへ行っちまってよ、ひいちゃまひとり、おいてきぼりにして。」

それで、女の子が、お窓の所からみていたら、おにいさまたちが白鳥になって森のむこうへとんで行ってしまった話をしました。それから、その白鳥の羽根がお庭におちていたのをひろっておいたのを出してみせました。王さまは悲しいおもいをしました。でも、それをまさかお妃のわるいしわざとは、おもいもよりませんでした。で、この上女の子までさらって行かれてはたいへんだとおもって、いっしょにお城へつれて行こうとおもいました。けれど、このひいさまは、なんだかままおかあさまがこわいので、王さまに、どうぞ、せめて今夜もうひと<ruby><rb>晩</rb><rt>ばん</rt></ruby>、このまま森の<ruby><rb>御殿</rb><rt>ごてん</rt></ruby>にいさせてくださいといってたのみました。

ひいさまは、いじらしくも、こうおもっていました。

「おにいさまたち、もうここにはいらっしゃらないのだ。よし、あたし行って、おにいさまたちをさがして来ようや。」

それで、くらくなるのをまちかねて、そっとひいさまはうちをぬけだすと、すぐと森の中へはいって行きました。それから、ひと<ruby><rb>晩</rb><rt>ばん</rt></ruby>じゅうあるきまわって、あくる日もまたあるきどおしにあるいたので、さすがにくたびれて、もうひと足も行けなくなりました。ふと一けん、森のこやをみつけてはいって行くと、へやのなかにベッドが六つならべてありました。けれどひいさまは、その上にいきなりからだをのせることはえんりょして、ひとつのベッドの下にはいこんで、ゆかのかたい板の間にごろりとなって、<ruby><rb>今夜</rb><rt>こんや</rt></ruby>はあかすつもりでした。

ところが、お日さまがやがてしずもうというじぶん、ばさばさいうこえがして、六羽の白鳥が、窓の所へとびこんでくるのがわかりました。白鳥たちは、ゆかの上にならびました。そして、おたがい、ふうふう息をふきかけますと、のこらずの羽根がふかれて落ちました。そうして、かぶっている白鳥の<ruby><rb>皮</rb><rt>かわ</rt></ruby>が、<ruby><rb>肌着</rb><rt>はだぎ</rt></ruby>をぬぐようにぬげました。ひいさまがみると、それがおにいさまたちだとわかりましたから、大よろこびで、ベッドの下からはいだしました。おにいさまたちも、ちいさい<ruby><rb>妹</rb><rt>いもうと</rt></ruby>をみつけたので、まけずに大よろこびしました。でも、みんなのこのよろこびは、つかの<ruby><rb>間</rb><rt>ま</rt></ruby>のものでした。

「おまえ、ここにこうしてはいられないよ。」と、おにいさまたちはちいさい妹にいいました。「このうちは<ruby><rb>山賊</rb><rt>さんぞく</rt></ruby>のかくれがだよ。だから、やつらがかえって来て、おまえをみつけたら、きっとおまえ、ころされるよ。」

「だって、おにいさまたち、あたしの<ruby><rb>身方</rb><rt>みかた</rt></ruby>をしてくださるでしょう。」と、ちいさい妹はいいました。

「ううん、だめなのさ。」と、にいさまたちはこたえました。「だって、ぼくたち、まいばん、たった十五分だけ、白鳥の皮をぬいでいられることになっていて、そのあいだにんげんの姿にかえるんだけれど、それがすぎると、また白鳥にされてしまうんだもの。」

そうきいて、ちいさい妹姫は泣きながら、

「おにいさまたち、いったい、どうかしてもとにかえることはできないの。」とたずねました。

「ああ、それがね、」と、おにいさまたちがいいました。「できるにはできても、それまでするのが、とてもむずかしいのだよ。それには、おまえ、六年のあいだ、口をきいても、わらってもならないし、そのかわりに、そのあいだじゅう、せっせとえぞぎくの花をあつめて、ぼくたちのきる<ruby><rb>肌着</rb><rt>はだぎ</rt></ruby>をぬってくれなければならないのだよ。それがすむまで、ただのひとっ<ruby><rb>言</rb><rt>こと</rt></ruby>でも、おまえの口からもれたら、せっかくのしごとがそっくりふいになってしまうのさ。」

こう、おにいさまが話しているうち、いつかもう十五分の時が立ちました。六人が六人また白鳥になって、窓からばたばた、とび立ってしまいました。

ひいさまは、でも、あくまでおにいさまたちを、<ruby><rb>魔法</rb><rt>まほう</rt></ruby>からたすけだす決心をかためました。そのためには、いのちをすててかかるかくごでいました。それで、森のこやを出ると、森の奥ふかくはいって行って、一本の木の上にのぼって、そこでその晩はあかしました。あくる朝はもうさっそく出かけて、えぞぎくの花をあつめて、肌着をぬいにかかりました。たれとも話はできませんでしたし、てんでわらうなんという気がおこりませんでした。ただあけくれ木の上にすわって、しごとにばかりかかっていました。

## 三

こんなふうで、かなりながいことすぎましたが、そのうち、この国の王さまが、森で<ruby><rb>狩</rb><rt>かり</rt></ruby>をするということがはじまって、りょうしたちが、ひいさまののっている木のちかくにやって来ました。

りょうしどもは、下から声をかけて、

「おい、おまえ、だれだい。」といいました。

ひいさまは、なんともこたえません。

「おれたちの所へおりておいで。」と、このなかまはいいました。「おれたち、どうもしやしないからな。」

ひいさまは、ただあたまをふるだけでした。

それでも、なかまがまだしつっこく、ああかこうかときくので、ひいさまはこまって、かけている金のくびわをはずして投げてやりました。これでしょうちして行ってもらおうと、ひいさまはおもいました。ところがそれでははなしてくれません。そこで、しめている<ruby><rb>帯</rb><rt>おび</rt></ruby>をなげてやりました。これでもまだだめなので、<ruby><rb>靴下</rb><rt>くつした</rt></ruby>どめをなげてやりました。それからまだあとからあとからと、身につけたもので、まあなくてすむもののこらずなげてやりましたから、とうとう肌着だけになりました。これだけにしても、りょうしどもはいっかな引きさがろうとはしず、あべこべに、木の上までのぼって来て、ひいさまをかかえだして、王さまのところまでつれて行きました。

王さまは、

「おまえ、だれなの。木の上でなにをしていたのだね。」と、たずねました。

でも、ひいさまは、だまっていました。

王さまは、知っているだけの国ぐにのことばをつかってたずねてみました。けれど、ひいさまは、おさかなのようにむんとだまったままでした。それでも、ひいさまがとてもきれいなので、王さまは心がうっとりとして来て、もうこのひとが、大すきになりました。それで、自分のきているマントをぬいで、ひいさまにきせてやり、自分のまえにひいさまをのせて、馬でお城にかえりました。かえるとさっそく、きれいなきものをそろえて着せましたから、もともと美しいひいさまが、まひるの日のようにあかるくてりかがやいてみえました。ただその口から、ただひと言ものをいってはもらえませんでした。食事のときも、王さまは、ひいさまをそばにすわらせました。すると、ひいさまのしとやかなようすものごしといい、<ruby><rb>品格</rb><rt>ひんかく</rt></ruby>といい、なにからなにまで、王さまのお気に入りました。そこでとうとう、「わたしの<ruby><rb>結婚</rb><rt>けっこん</rt></ruby>するあいてはこのひとのほかにないぞ。世界じゅうどこをさがしたってないぞ。」といって、それからいく日かののち、ひいさまとご<ruby><rb>婚礼</rb><rt>こんれい</rt></ruby>をすませました。

## 四

さて、この王さまには、あいにくと、いじわるいおかあさまがありました。このおかあさまは、こんどの結婚が気に入らないので、わかいお<ruby><rb>妃</rb><rt>きさき</rt></ruby>のことを、わるくばかりいい立てました。

「ぜんたい、どこのげす女だか知れたものではありませんよ。」と、この女はいいました。「そんな、<ruby><rb>口</rb><rt>くち</rt></ruby>もきけない女なんてありますか。王ともあるもののあれが相手でしょうか。」

一年立って、お妃ははじめてのお子を生みました。すると、それを、このばあさまがさらって行きました。そしてねむっているお妃の口に血をぬりたくっておきました。そうしてから、王さまのところへ出かけて、あの女は、人くい<ruby><rb>鬼</rb><rt>おに</rt></ruby>の女だ、ととんでもないことを言いつけました。でも、王さまはそんなことをとり上げようとはしません。それよりかそんなことをいいふらして、お妃を<ruby><rb>苦</rb><rt>くる</rt></ruby>しめることをなさけなくおもいました。お妃はというと、いつもにかわらず、じっとすわって、<ruby><rb>肌着</rb><rt>はだぎ</rt></ruby>をぬいつづけていて、ほかになにごとがおころうと心にとまらないふうでした。

そのつぎにまた、うつくしいお子を、お妃が生みますと、れいのいじくねわるいお<ruby><rb>姑</rb><rt>しゅうと</rt></ruby>は、おなじたくらみをしましたが、王さまは、まだその<ruby><rb>告</rb><rt>つ</rt></ruby>げ口をほんきにとり上げるまでの決心はつきませんでした。

そこで、王さまはいいました。

「あれはいかにも信心のあつい心のよいもので、とてもそんなだいそれたことのできる女ではありません。あれがあいにく<span data-tei-rend="bouten 傍点 right" style="text-emphasis-style: filled sesame; text-emphasis-position: over right">おし</span>でなく、<ruby><rb>自分</rb><rt>じぶん</rt></ruby>で言いとくことができましたら、<ruby><rb>罪</rb><rt>つみ</rt></ruby>のないあかしが、ひるの日のようになりましょうに。」

それでも、とうとう、三どめに、このばあさまが、生まれた子をさらって行って、お<ruby><rb>妃</rb><rt>きさき</rt></ruby>のせいにしてうったえたとき、それでもお妃はただひと言もいいわけをしようとしないので、さすがの王さまも、いやでもお妃をさいばんにかけるほか、どうしようもなくなりました。<ruby><rb>裁判所</rb><rt>さいばんしょ</rt></ruby>は、お妃を火あぶりの<ruby><rb>刑</rb><rt>けい</rt></ruby>におこなう、と言いわたしました。

## 五

いよいよ言いわたしのとおり、おしおきが行われる日になりましたが、それがちょうどまた、お<ruby><rb>妃</rb><rt>きさき</rt></ruby>には、ものもいえずわらってならないという、まる六年ものきげんのみちるさいごの日にもあたりました。この日かぎりに、お妃は、おにいさまたちをみごと、<ruby><rb>魔法</rb><rt>まほう</rt></ruby>から助けだしたのです。六枚の<ruby><rb>肌着</rb><rt>はだぎ</rt></ruby>は、このときもうほとんどでき上がって、ただ六枚めの左の<ruby><rb>片袖</rb><rt>かたそで</rt></ruby>だけがたりないだけになっていました。お妃は火あぶりのたきぎを積み上げた上につれだされたとき、六枚の肌着を、しっかりとそのうでにかけていました。お妃がたかい<ruby><rb>台</rb><rt>だい</rt></ruby>の上に立って、いよいよたきぎに火がつこうというとき、お妃は、そっと四方に目を注ぎました。とたんに、六羽の白鳥が、さあっと空からまいおりてきました。ああ、救いが目の前にやって来ましたわ、そうおもって、お妃は喜びに胸をとどろかせました。白鳥たちは、ばたばた<ruby><rb>羽音</rb><rt>はおと</rt></ruby>を立てながら、お妃の近くにとんで来ました。そして、肌着を投げかけることのできる所に、おり立ちました。

さて、肌着がからだにふれると、白鳥の皮はばらりとぬけおちて、おにいさまたちは、ちゃんとした人間の姿になって、そこに立ちました。そしてたれもわかわかしく、うつくしくみえました。ただいちばん下のおにいさまだけ、左の片袖がまにあわなくて、白鳥のつばさをまだせなかにくっつけていました。きょうだいたちはだきあって、せっぷんしました。お妃は、びっくりぎょうてんしている王さまの所へ行って、お話の口を切りました。

「おいとしい<ruby><rb>殿</rb><rt>との</rt></ruby>さま、わたくしはものが申せることになりました。そこで、はっきりと申しあげます。わたくしにつみはございません、ながいこと、あられもないぬれぎぬを着せられておりました。」

こう言って、お妃は、れいのばあさまのたくらみで、三人の子をかすめて、どこかにかくしてあるしだいを、くわしく話しました。ちょうどそこへ、お子さまたちがつれてこられたので、王さまのよろこびはたいへんなものでした。それで、いじわるい姑は、かわりに火あぶりの<ruby><rb>柱</rb><rt>はしら</rt></ruby>にいわえられて、やかれて灰になりました。

さて、王さまとお妃とは、六人のおにいさまたちとともども、末ながくしあわせに、なかむつまじくくらしました。