自序

本書の中に、「“虫喰い算”大会」の会場が、第一会場から始まって第三十会場まである。われと思わん方は御遠慮なく、第一会場から出発して、智慧だめし、根だめしをなされたい。

「虫喰い算」とは、そもそもどんなものであるか。

簡単にいえば、「虫喰い算」とは、虫に喰われて判読できない数字を、推理の力によって判定する算数学のことである。

但し学といっても、頭の芯がじーんと痛くなり、苦しみのほか、何もないというような詰らないものではない。「虫喰い算」は非常におもしろく楽しいもので、一旦これで遊んだものは、終生「虫喰い算」のうれしい味を忘れ得ないであろう。私も二十年来これを愛好し、時にはこれを探偵小説に組立てて書いたこともあった（海野十三作『暗号数字』）。

本書の中には、「虫喰い算」の親類筋にあたる「覆面算」もいくつかおさめてある。「覆面算」というのは、数字が虫に喰われて穴があいているのではなく、文字または符号の覆面をつけている計算なのであって、みなさんたち学徒の名探偵は、その覆面を推理の力で叩き落して数字を剥がし出すのだ。

この両方をひっくるめて、ここに「“虫喰い算”大会」を開いてあるが、会場の初めの方はやさしいが、だんだん後の方の会場となるとむずかしくなる。その代り「虫喰い算」の魅力はだんだんに強く加わり、最後の第三十会場までが残り少くなるのが惜しまれるようになるであろう。第一会場を合格すれば第一階選士と名乗る。が、第三十階選士となるには、とてもたいへんである。

やさしい問題は中学校の一年生でも解ける。一等むずかしい問題でも、高校生なら解けるであろう。しかもこの「虫喰い算」の魅力は、大学教授をして鉛筆を<ruby><rb>嘗</rb><rt>な</rt></ruby>めながら<ruby><rb>呻</rb><rt>うな</rt></ruby>らせる魔力をも備えていて、実に神秘なところがある。

本書にはわざと空白を用意してあるが、そこでは部分的計算や、やりかえしをするために、せいぜい鉛筆を運動せられて然るべし。

本書には全部で百三十二箇の問題を集め得たが、これだけ集めるのにも、ずいぶん苦心し、且つ長い年月を要した。もっと多くの新しい問題を探し出したいと思うが、私が二十年で得たものはこれで全部である。同好の諸氏で御存じならば御恵投を煩わしたい。最後に本書は次ぎの各書を参考としたことを記し、謝意と敬意とを表する。

F\.C\.Boon,“Puzzle Papers in Arithmetic”

G\.C\.Barnard,“An Elementary Puzzle Arithmetic”

F\.F\.Potter and F\.C\.Rice,“Common Sense Arithmetic”

H\.E\.Dudeney,“Modern Puzzles”

A\.S\.E\.Ackermann,“Scientific Paradoxes and Problems”

藤村幸三郎著『新数学パズル』

昭和二十一年正月七日

海野十三

  


１　虫喰い算とは？

古い大福帳や証文や勘定書などが<span data-tei-rend="bouten 傍点 right" style="text-emphasis-style: filled sesame; text-emphasis-position: over right">しみ</span>という虫に喰われており、<ruby><rb>肝腎</rb><rt>かんじん</rt></ruby>の数字のところが穴になっている。さあたいへん、困ったことになった。そういうとき推理の力でもって、その穴になった数字はこういう数字であらねばならぬと判別する。この算数学がいわゆる「虫喰い算」と<ruby><rb>称</rb><rt>よ</rt></ruby>ばれるものである。

もちろん、一金五万円也、右借用候事しかじかというような一本建の数値だけがあってそのうちの数字が虫に喰われているのでは、探しようがないが、もしそれが加減乗除の運算書であれば、その一部が虫に喰われていても、前後の関係から推理によって正確に判別することができる。時には、数字の全部が虫に喰われていても、それらの数字の配列が分ってさえいれば、推理の力を積んでその全数字をいい当てることができる。

なお「虫喰い算」に似たものに「覆面算」と名附けるものがある。これは虫喰い算ではその数字が虫に喰われて穴があいているのに対し、「覆面算」では符号または文字になっているのだ。もちろん数字は１から９までの外に０の十箇だから、その覆面の符号または文字は十箇以内に限られる。

「虫喰い算」と「覆面算」と、どっちが面白いか。それは人によって違うが、私はどっちも面白いと思う。

「虫喰い算」を解く鍵は、普通の場合、まず初めに０の数字か、１の数字であらねばならぬところの穴を探し出すことにある。

「覆面算」では、同様のこともあるけれど、同じ文字又は符号がいろいろな関係で並んでいるところからして、ははあ、この文字はこっちの文字の二倍だなどという相互関係が見出されると、後は急に解けやすくなる。

虫喰い算の類を解くときは、徹頭徹尾推理の力で推していくところに興味と実益があるのであって、１かなあ、それとも２かなあ、それでなければ３かというふうに、いちいち代入法でやって行くやり方は面白くない。

虫喰い算は、序文にも述べてあるとおり、中級以上のものは一題一題が宝石のように尊く且つ<ruby><rb>愛</rb><rt>め</rt></ruby>ずべきものであるからして、なるべくじっくりと解いていただきたい。一日に十題も二十題も解くことは、頭も疲れるし、それに虫喰い算の妙味が分らないと思う。

そこで本書の“虫喰い算”大会の設計に当っても、やさしいものとむつかしいものとを交ぜて四題ぐらいを一会場とすることとした。

なお、第一会場から第三十会場までのうち、初めの三分の一ぐらいは割合とやさしいが、それから先はだんだんと複雑難解なるものが入って来、それだけに推理に成功すれば嬉しさがこみあげる。第二十会場以後となると、虫喰い算の愛好者にとっては、こたえられないほどの歓喜と興奮とをもたらすことであろうと思う。

２　やさしい虫喰い算とその解き方

まずやさしい虫喰い算の方から、その解き方を述べて行く。

【例題一】　次頁のような加え算がある。四角の穴は、いわゆる虫の喰ったところである。そういうものが、この問題には四つある。これを推理で探しあてるのだ。

１□９２

２９□１

９７１□

＋　２□１７

――――――

１７５９２

まず右端の縦列の□から考えて行く。これは一の位である。２と１と□と７とを加えた結果、その値の一位は２となることが、この計算によって分っている。□は別として、分っている２と１と７とを加えると<span data-tei-rend="text-combine-upright" style="text-combine-upright: all">10</span>となる。しかるに、一の位の合計の一位の数字は０ではなくて２である。するとこれは□が０ではなく、２であることが推理される。そこでその２を書き入れ、左上のようになる。

１□９２

２９□１

９７１２

＋　２□１７

――――――

１７５９２

次は十の位だ。一位から１が送られていることを忘れてはならぬ。やはり□が一つある。それを別にして、分っている数字９と１と１と、一位からくりあがった１とを加えると、その結果は<span data-tei-rend="text-combine-upright" style="text-combine-upright: all">12</span>となる。しかるに、十位の合計の十の位は９となっていて、２ではない。これはつまり十位の□を加えてないからこうなるわけだから、９から２を引いて７、この７が□の数字と決まる。そこで計算を整理すると右下のようになる。

１□９２

２９７１

９７１２

＋　２□１７

――――――

１７５９２

その次は百位だ。これは今までのようには行かない。□が二つもあるからだ。分っている９と７とを加え、それに十位から上がってきた１を加えて<span data-tei-rend="text-combine-upright" style="text-combine-upright: all">17</span>となる。この縦列の合計の数字は５であるから、□と□との合計は８であるかもしれず、<span data-tei-rend="text-combine-upright" style="text-combine-upright: all">18</span>であるかもしれない。さあ分からなくなった。

が、困ることはない。もう一つ上の千位の数字を見ると、この縦列には□がない。１と２と９と２を加えて<span data-tei-rend="text-combine-upright" style="text-combine-upright: all">14</span>となるが、下の合計では<span data-tei-rend="text-combine-upright" style="text-combine-upright: all">17</span>となっている。すると百位から千位へ送られた数字は<span data-tei-rend="text-combine-upright" style="text-combine-upright: all">17</span>から<span data-tei-rend="text-combine-upright" style="text-combine-upright: all">14</span>を引いた３だと分る。

そうなると百位の二つの□の和は８ではなくて<span data-tei-rend="text-combine-upright" style="text-combine-upright: all">18</span>であらねばならぬ。<span data-tei-rend="text-combine-upright" style="text-combine-upright: all">18</span>でないと、３は上ってこない。

これで一応解けたわけだ。□と□の合計が<span data-tei-rend="text-combine-upright" style="text-combine-upright: all">18</span>となる関係があれば、どんな数字でもいいのだ。いや、どんな数字というわけにもいかない。二数字の和で<span data-tei-rend="text-combine-upright" style="text-combine-upright: all">18</span>なら、いずれも９である外にない。なぜなら９以上の数字はこの縦列に存在しないわけで、ぜひとも９でなければならないのだ。そこで答は上の如く決まった。

１９９２

２９７１

９７１２

＋　２９１７

――――――

１７５９２

同じ加え算でも、「覆面算」ふうなものが加わった場合がある。次の例題がそれだ。

【例題二】　Ｎという文字で現わされた数字が五箇所に入っている加え算である。もちろん、どのＮも同じ数字である。

２Ｎ８

２Ｎ２

８８Ｎ

＋　Ｎ２Ｎ

―――――

２１６４

この配列を見ると、どこから手をつけていいか分らぬようであるが、しばらく見ていると鍵が発見される。それは一位の四数字の和が８と２と二箇のＮであり、また十位の四数字も同じく８と２と二箇のＮである点だ。しかもこの合計を下列でみると、一位では４だし、十位では６となっている。これだ、鍵は。

これは一体どういうことを意味するか。一位から十位へあがった数字は、６から４を引いた２であることを意味する。

どうして２をあげることができるか。８と２を加えて<span data-tei-rend="text-combine-upright" style="text-combine-upright: all">10</span>だから、これでまず１があがる。その外に二つのＮがあるから、この和で１があがらねばならぬ。すると二つのＮの和は<span data-tei-rend="text-combine-upright" style="text-combine-upright: all">14</span>である。よってＮは７だということになる。

うそだと思ったら五箇のＮに７を代入して検算してみるがよろしい。こういうやり方では、百位のＮにはついに手をつけないで解くことができた。一刀両断の快味に、ちょっと似ている。

引き算を一つやってみよう。やさしいものであるが……。

【例題三】　これは国民学校の一年生でもできるであろう。一位からやって行く。

□８４５６２

－　８□１□３

―――――――

６□７□７□

２から３は引けないから、十位から<span data-tei-rend="text-combine-upright" style="text-combine-upright: all">10</span>を借りて、<span data-tei-rend="text-combine-upright" style="text-combine-upright: all">12</span>から３を引いて９が出る。

次は十の位だ。６は既に５に減っている。それから□を引いて７が出るというからには、この□は逆算して８でなければならぬ。この際、百位から<span data-tei-rend="text-combine-upright" style="text-combine-upright: all">10</span>を借りた。

次は百位だが、被減数の５は、先に１を右へ貸したから４となっている。だからそれから１を引くと３であるから、□は３と決まった。

次は千位。これはわけなしだ。□は７であらねばならぬ。但し上から<span data-tei-rend="text-combine-upright" style="text-combine-upright: all">10</span>を借りた。

万の位では、被減数の８は下へ１を貸したので、実は７である。それから８を引けば９である。□は９と決まる。

十万の位の□は７である。なぜなら下へ１を貸してあって、答は６となっているから、７にちがいない。これで出来た。上のようになる。

７８４５６２

－　８７１８３

―――――――

６９７３７９

次は掛け算の場合である。掛け算だからといって別にやり方が根本的にちがうわけではないが、一つの方針をごらんにいれておきたいと思う。

【例題四】　この問題を見ると、虫喰い穴が八箇所もある。こんなに穴だらけで、果して推理の力で解けるだろうかと不安になる。

９７□

×　　　□８

――――――

□□□０

９□□

――――――

１７５□０

しかししばらくこの計算をながめていると、そのうちに有力なる手懸りが発見されるのだ。そこが興味津々たるところだ。

すなわち、まず第一の手懸りは、乗数の十位の穴は、１であるということだ。なぜなれば、上から四段目を見ると、三桁の数であり、その百位は９に始まっている。しかるに被乗数を見ると、やはり三桁であり、百位の数字は９である。すると乗数の十位は１であらねばならぬことが分る。そうなると上から第一段目と第四段目とは同じ数である。そこで上のように穴を二つふさぐことができた。

９７□

×　　　１８

――――――

□□□０

９７□

――――――

１７５□０

第二の手懸りは、乗数の一位の８を、被乗数の一位の□に掛けると、その答の一位は、８の字の下にあるとおり０となるのだ。そういう場合、□はどんな数字でもいいというわけには行かぬ。すなわち□は０か５かのどっちかであらねばならぬ。そうでないと第三段目の右端の数字は０とならない。

では、０か５か、どっちであるか。それを判定する段取に移る。

□は０ではない。なぜなら、第三段目は、7760 となり、第四段目は 970 でそれを加えると、第五段目のように 175 云々とはならず、174 云々となって勘定が足りない。そこで被乗数の一位の□は、５であらねばならぬと決定する。

□を５として計算してみると、正しく右頁左下の如く、ちゃんと勘定が合うのである。

９７５

×　　　１８

――――――

７８００

９７５

――――――

１７５５０

次は、割り算である。割り算は虫喰い算としての面白さを十分に備えている。すぐれた虫喰い算は、たいてい割り算の形をとっている。次にあげたのは、やさしい割り算の虫喰い算である。

【例題五】　この問題では、二桁の除数が穴になっているし、答も十位が穴だし、計算の中にも六箇所の穴があいている。

□３

＿＿＿＿

□□）９４９

□□

――――

□□９

□□９

――――

０

なおよく見るのに、肝腎の除数が全然不明であり、またその答も半分しか判明しておらず、これではどうにも手のつけようがない――ように思われる。

が、しばらく気を落着けて、じっとこの運算書を眺めていると、うまい手懸りがだんだんと見つかってくるのである。まず第一に除数の一位の穴が３であることに気がつく。そのわけはこうだ。除数に答の一位の数である３をかけたとき、その計算の一位の数は９となっている（上から五段目の右端）。つまり、３に或る数（除数の一位）をかけて、答の一位に９が出てくるためには、その或る数は３の外にないのだ。３３が９であるからだ。そこで上のように、穴を一つうめることができた。

□３

＿＿＿＿

□３）９４９

□□

――――

□□９

□□９

――――

０

さて次に、答の十位の数は、３よりも少い２か１かのどっちかであることに気がつく。なぜなれば、除数と答の一位をかけた計算は、上から五段目であって、三桁の数□□9 だ。ところが、上から三段目の、答の十位をかけた計算は□□となっていて二桁の数である。すなわち、答の十位の数は２か１かのどっちかに制限される。これで余程探求の範囲は狭くなった。

一方、除数の十位の□は、４か、４よりも大きい数でなければならぬことに気がつく。なぜなれば、上から五段目のところで、除数の□3に、答の一位の３をかけると、一位は９となる。次に除数の十位に答の一位の３をかけたものは、百位と十位との二桁ものとなるが、これは除数の十位の数が３以下では二桁とならない（つまり、３３が９や２３が６では二桁とならない。どうしても３４の<span data-tei-rend="text-combine-upright" style="text-combine-upright: all">12</span>以上でなければならぬ）。そこで除数の十位の穴は、４か、４よりも大きい数だと分る。

そこで今度はもう一度、答の十位の計算、すなわち上から三段目へ戻る。前に述べたように、答の十位は１か２かの何れかである。ところが、これが２であっては、今しがた導き出したところの、「除数の十位の数は４以上」という関係がぶちこわされる。仮りにそれが最低数の４とすれば、答の十位の２をかけると 43×2＝86 となるから、被除数の<span data-tei-rend="text-combine-upright" style="text-combine-upright: all">94</span>からこれを引くと、残りは８となって一桁となる。すなわち上から第四段目は□□9 とはならずして□9 の形となり、桁があわぬ。従って答の十位は１か２かということであったが、これは１であらねばならぬと確定する。さあこれで、大体解けた。今まで解けたところを穴に入れて書いてみると上のとおりになる。

１３

＿＿＿＿

□３）９４９

□３

――――

□１９

□１９

――――

０

これでみるとおり、答の十位が１と決まれば、第三段目の右端は当然３である。するとこの下は、４から３を引くのだから１であり、その１の下も、第六段目が０だから、同じく１であらねばならぬわけである。

第五段目に於いて、十位に１が出る計算で、３の倍数である謎の数字（すなわち除数の十位の数）は何か。順番はこの問題にうつる。これはすぐ分る。それは７である。３７の<span data-tei-rend="text-combine-upright" style="text-combine-upright: all">21</span>であるからだ。よって除数の十位の数は、７だと分る。これで重要なところはすべて解けたわけである。念のために 73×13 で、果してこの計算がうまく合うかどうかやってみる。すると上に示すように十分満足することが分る。推理力万歳！　である。

１３

＿＿＿＿

７３）９４９

７３

――――

２１９

２１９

――――

０

やさしい問題の解き方はこのぐらいにして、次はもっとむつかしいものの解き方を二つ三つごらんに入れることにする。

３　高級な虫喰い算とその解き方

高級だといっても、解き方の根本に別にかわったことがあるわけではない。ただむつかしい点は――従って大いに興味のある点は――どこに手懸りが隠されているか、どこから解き始めたら一番うまく行くかというところにある。すぐれた宝玉のような問題は、このように鍵の隠し場所が極めて意外なところにあり、そしてそれにぶつかって解くと、あとは全部ががらがらがらと崩れるように解けて行くようなのを指していうのだ。

それを解きにかかる皆さんは、名探偵の明智小五郎か、シャーロック・ホームズか、それともファイロバンズか、エラリー・クイーンか、とにかくせいぜい智能をふるわれたい。

そこで例題の解説にうつる。

【例題六】　これは「覆面算」である。いろいろなアルファベットが並んでいるが、これはもちろん二十六種の文字が並べてあるわけではなく、皆で十種しかない。つまりＣＭＬＱＴＰＡＩＮＳの十種である。この十種の覆面者のどれが１２３４５６７８９０のどれであるかを、これから推理でもって探偵しようというわけである。

ＱＣＮ

＿＿＿＿＿＿

ＣＭＬ）ＱＴＰＡＩ

ＱＩＳ

―――――

ＱＰＡ

ＣＭＬ

――――

ＣＣＣＩ

ＣＳＮＳ

――――

ＭＩ

ちょいと見たところでは、何が何だか見当がつかず、まるで突然火星国へ不時着したような当惑を感じ、取りつく島もなさそうに思われる。しかし、いつもいうとおりに、名探偵らしくじっくりこれを観察していれば、やがて秘密の扉を開くべきすばらしき鍵を発見することができ、思わずにっこり微笑まるることであろう。

さて、いよいよこの覆面算の探偵に移ろう。

名探偵が、第一に目をつけたところは、上から五段目の CML である。これは除数である CML と全く同じではないか。大発見、大発見！

然らば、この五段目の計算を導くに至った答の十位の数Ｃは１であらねばならぬ。そうですねえ。すなわち計算の中のＣを<ruby><rb>悉</rb><rt>ことごと</rt></ruby>く１に書き改めて、上の如くに整理をする。

Ｑ１Ｎ

＿＿＿＿＿＿

１ＭＬ）ＱＴＰＡＩ

ＱＩＳ

―――――

ＱＰＡ

１ＭＬ

――――

１１１Ｉ

１ＳＮＳ

――――

ＭＩ

さあ、こんどはどこに第二の鍵を発見すべきであろうか。うん、これだ。三段目の右端のＳが曲者である。このＳの上はＰである。またこのＳの下も同じＰである。ＰからＳを引いて答はＰだ。P－S＝P。これは変な関係だ。いや変ではない。こういう関係はＳが０のときのみに成立つ。これでいい。第二の鍵はこのＳが０であることだった。

そこで運算書の中のＳを０として再び書き改める。これで大分明るくなった。

いや、まだ安心するのは早い。前途にどんな難関が横たわっているか分らない。

Ｑ１Ｎ

＿＿＿＿＿＿

１ＭＬ）ＱＴＰＡＩ

ＱＩ０

―――――

ＱＰＡ

１ＭＬ

――――

１１１Ｉ

１０Ｎ０

――――

ＭＩ

いよいよ第三の鍵の発見に掛る。さあ、それはどこにあるか。今度はなかなか手ごわい。ほほう、これは気がつかなかった。これらしいぞ、第三の鍵は！

今求めた三段目の「Ｓは０なり」のところであるが、ここに０を書き入れたについては、除数の一位の数のＬと答の百位の数のＱをかけた結果である。つまりＬとＱとかけて、その答の一位が０となったのである。そういう場合は、ＬとＱとのいずれかが５であり、他の数が偶数でなければならぬ。（誰です、ＬかＱが０の場合でもいいじゃないかといった方は……。０は既に出ていますよ。Ｓは０であると、さっき導き出したばかりです）――さて、これだけでは決定的でないが、もう一つ目をつけるべきところがある。それは七段目の右端の数字も、同じく０であることだ。この０は、除数のＬと、答の一位の数のＮとを掛け合わせた結果出てきたのである。するとさっきと同じ理窟から、ＬとＮとのどっちかが５であり、偶数であらねばならぬこととなる。

そこでＬが５であることが確定される。なぜなれば、前にはＬとＱのいずれかが５か偶数かとあり、今またＬとＮのいずれかが５か偶数かとなったからには、この両条件を共通に満足すべき答としては、Ｌが５である場合しかない（また聞えましたよ、誰ですか。Ｌが偶数であってもいいではないかといいましたね。とんでもないことです。Ｌが偶数なら、初めの条件によりＱは５となります。すると後の条件のとき、つまりＬとＮのいずれかが５であり偶数であるというときには困ってしまうではありませんか）。とにかくこうしてＬは５、そしてＱとＮとは偶数だということが分った。早速これを書き入れると上のようになる。

Ｑ１Ｎ

＿＿＿＿＿＿

１Ｍ５）ＱＴＰＡＩ

ＱＩ０

―――――

ＱＰＡ

１Ｍ５

――――

１１１Ｉ

１０Ｎ０

――――

ＭＩ

このへんで貴君が「虫喰い算て面白いなあ」と心臓をどきどきされたとしたら、それは既に虫喰い算の「鬼」が貴君にのり移ったことの証拠である。一旦この「鬼」にとりつかれたら、お気の毒ながら（？）、貴君はもう一生涯、虫喰い算のファンとして離れられなくなる。決して<ruby><rb>嚇</rb><rt>おど</rt></ruby>かすわけではないが、事実がそうだから仕方がない。

余計な話はやめて、次へ進む。第四の鍵はどこにあるか。四段目のＱであるが、この下に１がある。その下にも１がある。するとＱから１を引いて１が出たわけだ。するとＱは１と１との和の２であるか、それともＱは下位へ１を貸してあって、本当は３であるかもしれないと臆測される。つまりＱは２又は３であらねばならぬと。ところが、どっこい、Ｑは２であらねばならぬ。３であることは許されない。なぜならば、ＱとＮとは共に偶数なりと、さっき決定したばかりだから。

２１Ｎ

＿＿＿＿＿＿

１Ｍ５）２ＴＰＡＩ

２Ｉ０

―――――

２ＰＡ

１Ｍ５

――――

１１１Ｉ

１０Ｎ０

――――

ＭＩ

第四の鍵は、比較的楽であったから、あとはもういいだろうと安心すると、たいへんな間違いが起る。

ここで六段目と七段目の真中を見る。<span data-tei-rend="text-combine-upright" style="text-combine-upright: all">11</span>から 0N を引きＭが残りとなっている。この関係を書き直すと N＋M＝11 となる。前にＮは偶数と分かっているから、Ｍは奇数でなければならぬ。

奇数といっても、既に１と５とが決まりずみだから、Ｍは３、７、９のどれかであらねばならぬ。

ところがＭについては、もう一つ制限がある。それは三段目のところで、除数の 1M5 に２をかけて 2I0 となっているが、Ｍは４か、４より小さい数でなければならぬ。なぜならＭが５以上なら計算は二桁の数となり、三段目の左端は２とならずに３に変ってしまうからである。Ｍは４か、４よりも小さい数でなければならぬという条件を、前に導き出したＭは３か７か９のどれかであるという条件に加えると、当然Ｍは３であるしかない。これが第五の鍵だ。

さきに N＋M＝11 という関係が明かになっていたから、このＭを３に置きかえると、Ｎは当然８だと分る。

それで除数は 135、答は 218 であると分った。もうこれで後はがちゃがちゃ解ける。すなわち次頁に示すような計算になって、この問題はりっぱに解けたこととなる。名探偵の勝利である。さあ、シャンパンでも抜こうかという順序になるわけだ。シャンパンがなければ鉄管ビールで間に合わせておけ！

２１８

＿＿＿＿＿＿

１３５）２９４６７

２７０

―――――

２４６

１３５

――――

１１１７

１０８０

――――

３７

Ｃ＝１

Ｍ＝３

Ｌ＝５

Ｑ＝２

Ｔ＝９

Ｐ＝４

Ａ＝６

Ｉ＝７

Ｎ＝８

Ｓ＝０

次は非常にむつかしい問題の一例として、一数字の外は全部穴ばかりという例題を出してみる。こんな問題が推理だけで解けるとは思わない人が少くないであろうから、推理でちゃんと追込んで行けるというところをお知らせしたい。

【例題七】　一目見ただけでこれが難問題ということがはっきり分る。分っているのは、答の千位の数字が７だというだけである。この穴を埋める答がもしも出たとしたら、それは<ruby><rb>出鱈目</rb><rt>でたらめ</rt></ruby>のまぐれ当りか、それとも初めから問題を知っていたせいだろうと邪推する人があるかもしれない。しかしそうではなく、やはり推理の力でどんどん押していって、これが解けてくるのである。もちろん大骨が折れる探偵事件であるが、さように大骨が折れるところが、また虫喰い算ファンにとって、実にこたえられない快味である。では取懸ることとしよう。

□７□□□

＿＿＿＿＿＿＿＿＿

□□□）□□□□□□□□

□□□□

―――――――――

□□□

□□□

――――――

□□□□

□□□

――――――

□□□□

□□□□

――――

０

まず第一着手は０を探すこと。これは容易である。答の十位の□は０である。なぜなれば、八段目をよく見ると一度に上から二桁下りている。だから答の十位は０であることは歴然である。そこで□の中に０を書き込む。

次は、答の万位と一位は、共に７より大なる数字だと分る。つまり８か９であろう。なぜなら、７の場合は、計算すると五段目のとおり三桁であるのに、万位の計算である三段目も、一位の計算である九段目も、共に四桁の数字である。であるからして、どっちも７より大きい８<ruby><rb>乃至</rb><rt>ないし</rt></ruby>９であることが分る。

それから次は、六段目の左端に目をつける。これは１であらねばならぬ。七段目で一桁下って引いてあるが、その下にも何もないのであるから間違いなくそれは１である。

それから今度は、二段目左端の除数の百位の数字が１であらねばならぬと判定を下す。なぜなれば答の千位の７を、三桁の除数に掛けたものが、五段目に出ている如く、やっぱり同じ三桁であるからには、除数の百位の数字は１であらねばならぬ。もし２以上であったら四桁以上になるから不合理だ。

三段目左端と、九段目左端は、共に１であらねばならぬ。なぜなら、除数の百位の数字が今１と決まった以上は、この四桁の数字の左端はどんな数字を掛けようが１以外にはなり得ない。

すると八段目左端も１であらねばならぬ。なぜなれば、この八段目は九段目と同一であるからである。

まあこの辺で、原運算を整理して下に示して置こう。但し▲は、８か９かのどっちかだということを示す。

▲７□０▲

＿＿＿＿＿＿＿＿＿

１□□）□□□□□□□□

１□□□

―――――――――

□□□

□□□

――――――

１□□□

□□□

――――――

１□□□

１□□□

――――

０

こうしてやっと七八つの穴は解いたが、のこりの穴は三十二ホールだ。前途遼遠の感を深うする。

さて、元気を出して次に掛る。

二段目の除数の十位の数字は２以下である。つまり２か１か０であらねばならぬ。なぜなれば、五段目左端は７か、或いは８故（これが６以下では六段目の左端は１とはならず、又９であれば０となるから不合理）、除数の十位の数字が２と１と０以外では五段目左端が７或いは８とならない。

ところが、なおよく検討すると、それが０では不合理で、２か１かのどっちかに狭ばめられる。なぜなら、それが０では、除数は 10□ となるわけだから、これに答の万位の数字と思われる８を掛けようが９を掛けようが、共に三桁の数となり、三段目や九段目に示されるような四桁の数とはならないからである。

次に、一段目の答の百位の数字は８である。なぜなれば、除数は既に追込まれたとおり、12□か 11□のどっちかであるが、それに百位の数字を７と仮定して掛けたのでは 84 又は 77 となり、六段目四桁目の 1□□□からそれを引いて、その残りが八段目の左端の１の如く二桁も下るためには不都合である。これはどうしても８でなければ成立たぬ。

答の百位の数が８だと決まれば、答の万位の数及び一位の数は共に９でなければならぬ。そのわけは８でさえ三桁である。しかるに万位のも一位のも共に四桁であるから、これは９であるしかない。

これで、答の数は全部判明した。すなわち□7□□□は 97809 であると決まった。

なお、七段目左端は９である。なぜなれば、これを８だとすると、その下に何か数字が残る、しかし実際にはこの下には何にもないのであるから、９であるしかない。

これだけのことを計算に書入れてみると下のようになる。

９７８０９

＿＿＿＿＿＿＿＿＿

１□□）□□□□□□□□

↑　　１□□□

２　―――――――――

又　　　　□□□

は　　　　□□□

１　　　　――――――

１□□□

９□□

――――――

１□□□

１□□□

――――

０

さあ、あと一息である。

除数の十位の数は２か１かのどっちかであると、既に追つめられている。この問題を片づけるのは比較的楽である。これまで当ってきたところから考えると、それは１であるよりも、２である方がずっと有力である。そこでこれを仮りに２と考える。

すると、除数は 12□の形となったわけ。

そうだとすると、除数の一位の数は、４又は４より小さい数でなければならぬことになる。なぜなれば、七段目に於いて、124×8＝992 であり、それが５以上では 125×8＝1000 となって四桁になる。しかるに七段目は三桁であるから、除数の一位の数は４、又は４より小さい数字であらねばならぬ。

これを４とすると、除数は 124 となる。これと先に判明した答の 97809 とで、この計算を行ってみると右のようになる。

９７８０９

＿＿＿＿＿＿＿＿＿

１２４）□□□□□□□□

１１１６

―――――――――

□□□

８６８

――――――

１□□□

９９２

――――――

１□□□

１１１６

――――

０

このあとは逆にやって行くと穴の中は全部数字で埋められるが、その結果はすこしも不都合がなく下のようになる。これが答だ。やれやれ骨を折った。

９７８０９

＿＿＿＿＿＿＿＿＿

１２４）１２１２８３１６

１１１６

―――――――――

９６８

８６８

――――――

１００３

９９２

――――――

１１１６

１１１６

――――

０

解法は、何もこれ一つに限らず、もっといい別の方法があってもいいわけで、よく考えて頂きたいものである。

このへんで例題の解説は打切ることとする。

４　“虫喰い算”大会について

いよいよこれから「“虫喰い算”大会」を開催する。第一会場から第三十会場まである。一会場につき、いずれも四題ぐらいずつが掲げてある。じっくりとぶつかって、推理の力により答を出して頂きたい。

空白の頁は、こまかい計算をしたり、またやり直すのに便利なために明けておいた。

一日に一会場以上は進まない方がよろしいと思う。どんどん通ってしまっては、頭も痛くなるであろうし、珠玉のような虫喰い算の味が十分は味えないと思う。

四問題のうち、初めの二問題か三問題は比較的やさしいが、後に出て来るものは大分むつかしくなっている。

また最初のうちの会場は、わりあい楽であるが、会場が進むにつれて、だんだんむつかしくなって来る。第二十会場あたりからあとは、相当に骨が折れて頭から湯気を出されることと思う。その代り十分骨折り甲斐のある虫喰い算の魅力を満喫せられることであろう。

なお、これらの答は、わざとつけてない。答を繰ってみて、「ははあ、なんだこの□は９か」などとやられては、虫喰い算の妙味はなくなってしまう。もしやり方に詰ったら、その前の例題を復習して、虫喰い算の解き方の<span data-tei-rend="bouten 傍点 right" style="text-emphasis-style: filled sesame; text-emphasis-position: over right">こつ</span>を会得せられ、それからもう一度問題と取組んでいただきたい。

第一会場をパスすれば、第一階選士となられる。かくてどんどん進んで、第三十会場をパスすれば、当然第三十階選士として最高の名誉を獲得せられるわけで、メダルでも出したいところであるが、あいにく手許にないのは遺憾である。

第三十階選士になったからといって、この虫喰い算の書はつまらないものと化したわけではない。また改めてもう一度第一会場からくりかえしてみられると、また新なる感興を覚えられるであろう。虫喰い算は、一度や二度解いたから、そのあとはもう興味索然とするような、そんな薄っぺらなものではない。こうして二度三度四度とやりかえすために、本書にインキで書き込むことは控えて、なるべく軟い鉛筆で記入されたいものである。

では会場を開きますぞ。さあさあ世界にめずらしい「“虫喰い算”大会」の会場は、こちらが出発点でございます。自信と興味のある方は、どんどんこの門から御入場なされませい。どうぞ、お先へ、お先へ……。

“虫喰い算”大会　第一会場

さあ、こちらが第一会場です。“虫喰い算”大会の出発点です。加え算、引き算、掛け算、割り算と全部揃っています。

（４）は、五つの穴から成立っている数を、<span data-tei-rend="text-combine-upright" style="text-combine-upright: all">11</span>で割った答が、穴の下に出ていますが、残りがあることに御注意のこと。（５）はこの会場で一番むつかしいものですが、よく見ていれば、どこから解いたらいいか分ります。（分らない方に、智恵をちょっと貸しましょうか。８に如何なる数をかけたら、一位に４の数が出るか、出ている桁は三桁ですから……そこまでいっては興味がなくなりますね、ごめんなさい）

（１）★

□９３７

８□

１０９

＋　４□７５

―――――――

７４□５

（２）★

８□７４□

－　６□２３

―――――――

□１１□６

（３）★

□□□□１□

×　　　　　　７

――――――――

□９９９９９８

（４）★

１１）□□□□□

￣￣￣￣￣￣

７９９６　残り９

（５）★

□□

＿＿＿＿＿

２８）１□□４

□□

―――――

□□４

□□４

――――

０

“虫喰い算”大会　第二会場

第一階選士となられた貴下の御来場を歓迎します。どうぞ本会場も見事にパスして、第二階選士の名誉を獲得せられんことを希望いたします。

本会場にも五問題が配置されてあります。

（１）はやさしい。（２）ではちょっと頭をおひねりになるでしょう。（３）もへいちゃら。（４）は、ちょっとむつかしそうに見えて、案外やさしいです。右の方の或る数字と或る数字に注意力を向ければねえ。（５）は面白い問題です。三つのＣと、それからＢによく御注意を……いや、いわない方がよかったかなあ。

（１）★

５２６

－　□７□

――――――

３４７

（２）★

ＡＢ２ＤＥＦ

×　　　　　　２

――――――――

２ＤＥＦＡＢ

（３）★

９）□□□□□

￣￣￣￣￣￣

４１４０　残り８

（４）★

８２３

×　　　１□

――――――

□□□５

８２３

――――――

□□□□５

（５）★

ＤＣ

＿＿＿＿＿

ＡＢＣ）ＤＥＤＣ

ＤＡＢ

―――――

ＣＤＣ

ＣＤＣ

――――

０

“虫喰い算”大会　第三会場

こちらが第三会場です。今までとちがって少しむつかしくなりますよ。

（１）の穴は、８以内の数字をあてはめてください。（２）は楽ですね。（３）は、いささか骨っぽいですぞ。ＡとＣを掛けて三十いくつになるためには、ＡとＣはどんな数でなければならぬか。７と３は既に決まっているからこれは除外です。また０でもあり得ない。３以下の小さい数字でもあり得ない。だんだん範囲が制限されてきますね。それにもう一つ考え合わせます。最後のところで、３にＡを掛けると、一位はＣとなる。そういう特定の数はたくさんありませんね。……ここらでお分りになるでしょう。（４）は大したことありません。（５）は面白いです。

（１）★

２３４４

□□□□

＋　５７２０

――――――――

１３２５２

（２）★

□７□６□

×　　　　　７

―――――――――

３□２９□６

（３）★

Ａ）３Ｂ７ＡＣ

￣￣￣￣￣￣

ＣＢ７３

（４）★

ＡＢ□Ａ

×　　　　ＡＢ

――――――――

□□□□

□□□９

――――――――

□□□Ｂ□

（５）★

１□２

＿＿＿＿＿＿

□□）□□□６４

□□

―――――

２４６

□□１

―――――

□□４

□□４

―――――

０

“虫喰い算”大会　第四会場

前会場で第三階選士を獲得なされて、おめでとうございました。しかし、前会場は、ちょっとこたえたようでございますね。

本会場は、その埋合わせに、比較的やさしく且つ面白いものを並べてあります。（５）に於いては、答のところにＡが二つありまして、そこに……。

喋りすぎるぞ、というお叱りです。はいはい、では沈黙いたします。

（１）★

６７４□

２□７

６３

＋　２□□８

――――――― 

□□１□３

（２）★

７）□□□□□

￣￣￣￣￣￣

６６１８　残り１

（３）★

ＣＢ８Ａ６

×　　　　　Ａ

―――――――――

２１ＣＢ８Ａ

（４）★

２Ｎ８

２Ｎ２

８８Ｎ

＋　Ｎ２Ｎ

―――――――

２１６４

（５）★

Ａ７Ａ

＿＿＿＿＿＿

□□）１□□□□

１□□

―――――

□□

□□

―――――

□□□

□□□

―――――

０

“虫喰い算”大会　第五会場

いらっしゃい、ここが第五会場です。

いかがですか。大分面白くなりましたね。本会場も五問題を用意してございます。

（１）、（２）、（３）は、居睡りしていてもお出来になりましょう。

（４）は？“この計算は間違いじゃないかなあ、三桁の数をかけてあるのに、計算は二桁しか出ておらんぞ”と、誰方か<ruby><rb>喚</rb><rt>わめ</rt></ruby>いていますが、やれやれお気の毒。

（５）は三段目の４に、お目をとめられて……。いや、余計な口出しでしたかね。

（１）★

□□７□４□

×　　　　　　７

―――――――――

１□２□８□１

（２）★

□８４５６２

－　　８□１□３

―――――――――

６□７□７□

（３）★

□２□

＿＿＿＿＿

８）３□２４

（４）★

ＷＴＦＲ

×　　　　ＳＴＸ

―――――――――

ＸＲＳＹ

ＳＷＱＹ

―――――――――

ＳＹＲＱＳＹ

（５）★

Ａ□１

＿＿＿＿＿＿

１Ａ）□５６□□

□４□

――――――

□□□

□□□

―――――

１□

１□

―――

０

“虫喰い算”大会　第六会場

既に第五階選士になられしことなれば、その実力に敬意を表し、本会場以後に於いては、それとなくヒントを袖の下からちらりと見せるようなことはよしましょう。

ささ、どうぞお進み下さい。

（１）★

□□５７□

×　　　　　　９

―――――――――

３□１□０２

（２）★

５４８３□

－　□□２□□

――――――――

９６３９

（３）★

６）□□□□□

￣￣￣￣￣￣

９）　□□□□　　残り１

￣￣￣￣￣￣

４７０　　残り１

（４）★

３□□□

×　　　　　９□

―――――――――

２□□□１

３０□１７

―――――――――

３３□□□１

（５）★

７Ｆ

＿＿＿＿＿＿

ＡＤＣ）ＢＡＥＦＣ

ＢＤＧ８

――――――

ＤＥＥＣ

１ＥＥＣ

――――――

０

“虫喰い算”大会　第七会場

はい、こちらが第七会場です。

だんだん面白い問題が出て来ます。

（１）も（２）も（３）も、あまり面白くない――とおっしゃいますか。やさしすぎて面白くないのですか。そうでしょう、もう貴下は第六階選士なんですからねえ。しかし何事にも、ウォーミング・アップということが必要でございますと存じます。

（４）と（５）は、たいへん面白い。おほめにあずかって恐れ入ります。

（１）★

２１５７

□□□□

＋　１６２５

―――――――

１０３４２

（２）★

□□□

×　　　□７

―――――――

３□□４

５□□□

―――――――

□□□□□

（３）★

Ａ７

＿＿＿＿

３）１Ａ１

（４）★

ＡＢＣＤ

×　　　ＤＣＢ

――――――――

ＢＤＫＧ

ＣＨＥＢ

ＤＦＣＫ

――――――――

ＬＣＣＥＧＧ

（５）★

□７４

＿＿＿＿＿＿

３１□）□□６□□

６３□

――――――

□□８□

□□□□

――――――

□□□□

□□□□

――――――

□１８

“虫喰い算”大会　第八会場

第八会場はこちらでございます。例によって問題は五つ並べてございます。どうぞお気のままにお進み下さい。

え？　前のように喋ってくれとおっしゃるのですか。それは困りましたね。本会場の問題はそんなにむつかしかありませんよ。

（４）ですか。これはわけありません。六段目でＢが何者かと分れば、除数の十位も分ってあとは……あとは、むにゃむにゃ。

（５）ですか、貴下が本当に助け舟をお求めなさるのは。割る数も商も皆、穴で、手がかりがないとおっしゃいますか。なあに、これもやさしいですよ。五段目の数字は何と何とを掛けると出るべき数か、因数の知識をちょいと……叱られぬ先に黙りましょう。

（１）★

３４５６□８

□３２４□

＋　□６□１２３

―――――――――

９５９０４５

（２）★

４□□□４

－　□９４７□

――――――――

２６２０５

（３）★

７□４□

×　　　　５３

――――――――

２３□□７

３８□□□

――――――――

４１０□□７

（４）★

ＳＴＰ

＿＿＿＿＿

ＢＴ）ＫＤＮＧ

ＰＫ

―――――

ＦＮ

ＴＮ

――――

ＢＧＧ

ＮＢ

――――

Ｎ

（５）★

□□□

＿＿＿＿＿＿

□□□）□□□□□

□□□

――――――

□□□□

１８５１

――――――

□□□□

□５□□

――――――

０

“虫喰い算”大会　第九会場

やっぱり叱られてしまいました。余計なお喋りをして、興味を<ruby><rb>削</rb><rt>そ</rt></ruby>いだというので……。それなれば、私のお喋りに対して耳に蓋をして下さればそれで目的は達せられる筈ですが……いや、ぐちは申しますまい。

いよいよ第九会場となりました。（５）に取組んで、虫喰い算の味を満喫していただきましょう。

（１）★

４５□７□

２３□１

□２９３１

＋　　　□２４６

―――――――――

１０４１９６

（２）★

５７

＿＿＿＿

３）Ａ７Ａ

（３）★

１ＡＢＣ５７

×　　　　　　３

―――――――――

ＡＢＣ５７１

（４）★

□３

＿＿＿＿

□□）９４９

□□

――――

□□９

□□９

――――

０

（５）★

ＢＱＭ

＿＿＿＿＿＿＿

ＸＶＳ）ＸＱＡＲＡＭ

ＸＭＡＢ

―――――――

ＣＱＡ

ＢＢＡ

―――――

ＶＡＭ

ＶＡＭ

――――

０

“虫喰い算”大会　第十会場

ここがもう第十会場になります。

全三十会場の、ちょうど三分の一の境界線に達したわけです。本会場をパスなされば、すなわち第十階選士です。

満々たる自信をもって、本会場を楽々とパスされることと信じます。しかし油断は禁物ですぞ。この後には山あり谷あり流れあり、嘘だと思ったら、次の会場へ。そこで目をお廻しになりませんように。

（１）★

１□９２

２９□１

９７１□

＋　２□１７

――――――

１７５９２



（２）★

□）５６□９６

￣￣￣￣￣￣

８１□８

（３）★

９７□

×　　　□８

―――――――

□□□０

９□□

―――――――

１７５□０

（４）★

３Ｎ

＿＿＿＿

Ｎ）２５９

（５）★

□□□

＿＿＿＿＿＿＿

□□□）□□□□□１

□□８９

―――――――

７５□

□□□

―――――

□８１

□８１

――――

０

“虫喰い算”大会　第十一会場

第十一会場でございます。どうぞ、ごゆるりとお楽しみ下さい。いや、皮肉をいったつもりではございません。

ブーン先生の“虫喰い算集”は、なかなか数も多く、傑作も集っており、私は最も尊敬しております。先生はこの虫喰い算を生徒に与えて、大変楽しく算数を勉強させました。ところが生徒は、これが縁となり、虫喰い算がすっかり気に入ってしまい、遂には先生と一緒に問題を考え出すまでになりました。そういう生徒さんの作った問題が、会場の方々に陳列されています。

（１）★

□）８１□８

￣￣￣￣￣

□０□

（２）★

３□ＡＢ

×　　　　□Ｂ

――――――――

□６□□Ａ

□□□□

――――――――

□□□□９

（３）★

５６Ｎ

Ｎ６５

６Ｎ５

５Ｎ６

＋　６５Ｎ

―――――

３２４０

（４）★

□□□

＿＿＿＿＿＿

□４□）９□□□５

□□□

――――――

２□□□

□□□□

――――――

２□□

□□□

――――

０

（５）★

ＧＱＲＤＱＮ

×　　　　　　ＳＬＡＤＥ

―――――――――――――

ＧＧＧＴＡＱＮ

ＤＥＲＬＴＴ

ＥＡＬＤＴＴ

ＡＳＲＥＬＮ

ＬＤＴＮＮＴ

―――――――――――――

ＡＲＬＤＱＳＱＡＱＮ

“虫喰い算”大会　第十二会場

こちらが第十二会場です。どうぞお入り下さい。

およそ、この虫喰い算といわず、いわゆる数学パズルと称せられる興味深い問題を古くから研究し、そして集録して早くから著書として世に紹介したのは、イギリス人エッチ・イー・デュウデニー氏でありましょう。今日までに紹介された数学パズルで、このデュウデニー氏の本の中にないものは、殆ど稀だといってよいくらいであります。

（１）★

７）３□５□６

￣￣￣￣￣￣

□９３□

（２）★

□５２□

×　　　　３□

――――――――

□０□８

４□□２

――――――――

４□７□８

（３）★

Ａ３Ｂ

－　３ＢＡ

――――――

１８９

（４）★

ＥＡＫ

＿＿＿＿＿

ＡＥ）ＥＴＦＧ

ＥＫ

―――――

ＡＦ

ＡＥ

――――

ＫＧ

ＫＧ

―――

０

（５）★

２□□□

＿＿＿＿＿＿＿＿

１□５□）□□□□□□６

□７□□

――――――――

□□□□

５□□□

―――――――

□□□□

８□□□

――――――

□□□□□

□□□５□

――――――

０

“虫喰い算”大会　第十三会場

本会場から、問題の数は四つになりました。数は一つ減りましたが、問題の質は格段にむつかしくなりましたから、十分歯ごたえがあると思います。

歯ごたえがありすぎる！　ああ、そうですか、そうですか。

でも、もう第十二階選士になられたのですから、これくらいの歯ごたえがないとお気の毒に存じまして、かくの通り……。

（１）★

□□７□□

□１０□９

□００６

＋　　　　　□９

―――――――――

２□□□□１

（２）★

２８５

×　　　□□

―――――――

１□２□

□□□

―――――――

□９□□

（３）★

□７□

＿＿＿＿＿＿

□□）１７４２４

□□

――――――

□５２

□□□

―――――

□□４

□□４

――――

０

（４）★

ＰＬＰＲ

＿＿＿＿＿＿＿

ＱＳＶ）ＴＭＢＬＲＤ

ＳＢＴ

―――――――

ＲＳＬ

ＱＳＶ

――――――

ＶＰＲ

ＳＢＴ

―――――

ＬＤＤＤ

ＬＢＬＤ

―――――

ＬＢＭ

“虫喰い算”大会　第十四会場

第十四会場はこちらです。いよいよ歯ごたえがございますよ。

（２）は、今までにない分数の問題です。慣れないものにぶつかると、ちょっと面喰います。面喰うところが、なかなかいい気分であります。そうは思われませんか。

（３）も面白く、（４）の覆面算は、なかなか苦心のあとがあり、３と４と二つの数字がスフィンクスの目のように光っているところに御注目……。

（１）★

４□□

×　　　□□

―――――――

１９□□

３□０□

―――――――

□□０□□

（２）★

 □□□□

５――――― ＝ ９

□□□

註：――

１から９までの九種の数字をはめこむこと（５と９とは既に使ってありますね）

（３）★

□□□

＿＿＿＿＿＿

□□□）□□□□５

７４２

――――――

□□□□

１１１３

―――――

□□□□

□□□□

――――

０

（４）★

ＰＸＥＰ

＿＿＿＿＿＿＿＿

ＡＺＨ）ＡＺＪＡＪＪＭ

ＡＹＧ３

――――――――

ＡＭＸＪ

ＡＭＭＺ

―――――――

４ＸＪ

ＭＭＪ

―――――

ＡＹＧＭ

ＡＹＧＭ

―――――

０

“虫喰い算”大会　第十五会場

ここが第十五会場です。遠い道路のちょうど半分に当ります。

（１）は小手調べ。（２）は快刀乱麻を断つ――というほどではないが、一度でばらばらと解けてしまいます。（３）は軽く貴下を楽しませてくれるでしょう。（４）は相当骨が折れます。まず三時間はかかりましょう。二時間なら早い方です。半日かかったとか、念入りな人は二日もかかったと申します。（お解きになった後で本書の第一一六頁をごらん下さい、失礼）

（１）★

□７□

×　　　□５

―――――――

□□９□

１□５６

―――――――

１６□□□

（２）★

９）ＮＮＮ

￣￣￣￣

Ｎ７

（３）★

ＢＴＳ

＿＿＿＿＿＿

ＰＱＡ）ＴＳＢＴＳ

ＣＱＢ

――――――

ＡＳＱＴ

ＡＤＱＴ

―――――

ＡＱＱＳ

ＡＱＱＳ

――――

０

（４）★

□７□□□

＿＿＿＿＿＿＿＿＿

□□□）□□□□□□□□

□□□□

―――――――――

□□□

□□□

――――――

□□□□

□□□

――――――

□□□□

□□□□

――――

０

“虫喰い算”大会　第十六会場

第十六会場はこちらです。さあさあお入りなされませ。第十五階選士の皆々さま。

（１）と（２）は軽くパスして、（３）は除数の十位をまず解くことにし、（４）は左右対称なるもの同志を掛けあわせてあるところが面白く、しかもその答たるや敢えて対称でないところに……。

お喋りの虫がまた活気づきました。困りましたね、引込みましょうか。

（１）★

□０□

×　　　□６

―――――――

５□２□

□□□６

―――――――

４□５８□

（２）★

３Ａ）１Ｂ３Ａ

￣￣￣￣￣

Ｂ１

（３）★

□□□

＿＿＿＿＿＿

Ａ□Ａ）□□Ａ□Ａ

□□６

――――――

□□□

□□８

―――――

□□□

□□□

――――

０

（４）★

ＡＢＣＢＡ

×　　　　　ＡＢＣＢＡ

――――――――――――

ＡＢＣＢＡ

ＢＸＺＸＢ

ＣＺＧＺＣ

ＢＸＺＸＢ

ＡＢＣＢＡ

――――――――――――

ＡＮＡＰＪＬＪＸＡ

“虫喰い算”大会　第十七会場

ここは第十七会場です。

前の会場で、貴下は“第十六階選士にもなるとどうも問題が物足りなくてね”といわれた由。

それはどうもお気の毒さま。前会場は、半道を越えたお疲れ直しのつもりで設計をして置きましたが、さようにお元気ならば、はいはいよろしゅうございます。次に用意いたしました四つの問題、どうぞ御満喫を願います。但し時計の針が、明日の目盛へ進むようなことにならぬとも限らず、目覚時計をかけてから取懸っていただきましょうか。

（１）★

□□Ｅ７

－　　ＮＮＮ

―――――――

ＥＥＥ

（２）★

□□□□

＿＿＿＿＿＿＿＿

１４２）１２３□□□□

□□□□

――――――――

□□□

□□□

―――――

１００□

□□□

―――――

□□□

□□□

―――

０

（３）★

ＮＧＤＩ

＿＿＿＿＿＿＿

ＴＳＤ）ＷＮＩＴＰＡ

ＴＳＤ

―――――――

ＴＨＴＰ

ＴＷＮＮ

――――――

ＰＰＮＡ

ＮＡＤＩ

―――――

ＴＰＴ

（４）★

□□□

＿＿＿＿＿＿＿

□□□）□□□□８４

□□□

―――――――

□□□

６□□

――――

□３□

□□□

―――

０

“虫喰い算”大会　第十八会場

お見受けしたところ、おん<ruby><rb>瞼</rb><rt>まぶた</rt></ruby>がだいぶん<ruby><rb>腫</rb><rt>は</rt></ruby>れぼったいですね。いや、どうも口が滑りました。

わが国に於いて“数学パズル”研究の最も熱心なる仁は、大阪に居住される藤村幸三郎氏です。このパズルの神様は、古くからこのことに掛り、そしてそれに関する著書も断然多く、私の記憶するところだけでも三四冊あり、その上にこの数学パズルを応用したゲームの考案もいろいろとあって市販されています。殊に『立体将棋』は傑作中の傑作で、木村名人を大いに呻らせたと申します。

（１）★

９）□□□□□□

￣￣￣￣￣￣￣

６）　３９２５□　残り４

￣￣￣￣￣￣￣

□□□□　残り３

（２）

□□□　　　２

――――― ＝ ―

 □□□□ 　　４

註：――

１から９までの九種の数字をはめこむこと（２と４とは既に使ってありますね）

（３）★

ＩＯＲ

＿＿＿＿＿＿＿

ＡＣＲ）ＩＤＧＤＲＲ

ＡＣＲ

―――――――

ＣＯＯＲ

ＳＥＯＯ

―――――

ＵＤＳＲ

ＯＯＩＲ

――――

ＲＩＤ



（４）★

□□７□

＿＿＿＿＿＿＿＿＿

□□□□）□□９□□□□□

□□□□９

―――――――――

９□□□□

□□９□□

―――――――

□□□□９

□□□□９

――――――

□９□□□

□□□□□

―――――

０

“虫喰い算”大会　第十九会場

数学パズルは、なぜイギリスだけに盛んなのであるか、面白いことであります。私が序文のところに掲げた五冊の文献洋書は<ruby><rb>悉</rb><rt>ことごと</rt></ruby>くイギリスの刊行にかかります。

アメリカでは、あまりこんな<ruby><rb>辛気</rb><rt>しんき</rt></ruby>くさいものを見かけません。<ruby><rb>尤</rb><rt>もっと</rt></ruby>もアメリカにも全然ないというわけではなく、少しはあることはあるのですが、イギリスのようにアカデミックな風格は備えていません。アメリカではそれより手品や実験の方が、少年達に人気があるようです。

ああ、そうそう。こちらは第十九会場！

（１）★

８）□□□□□

￣￣￣￣￣￣

７）　□□□□　残り７

￣￣￣￣￣￣

７７２　残り４

（２）★

２　　１

１―×４―＝□

□　　５

（３）★

ＡＦＢＥＣ

＿＿＿＿＿＿＿＿

ＡＢＣ）ＡＴＴＴＡＡＴ

ＡＢＣ

――――――――

ＧＦＴ

ＧＣＨ

――――――

ＣＡＡ

ＢＤＦ

―――――

ＦＥＡ

ＦＡＥ

――――

ＣＦＴ

ＣＦＴ

―――

０

（４）

□□□□

＿＿＿＿＿＿＿＿

□２□）□□２□９□□

□□□□

――――――――

□□□

□□□

―――――

□□□□

□□□０

―――――

□７□

□□□

―――

０

“虫喰い算”大会　第二十会場

古い日本の書物で、数学パズルの載っていたものがあり、また昔、横浜の南京町で手に入れた中国の数学パズルの本があり、共に大切にしていたのですが、先頃のさわぎでどこへ行ってしまったか分らずなりました。甚だ遺憾であります。

おお、ここは第二十会場であります。この会場をパスされれば、全道程の三分の二を通過され、ゴルファなら、これからいよいよシングルへ進むわけです。おっと、おっと、胸をお張りになるのは、本会場の四問題をお解きになってからの方が、ようございます。

（１）★

□Ａ□

＿＿＿＿＿＿

□Ａ□）□□□□□

□□□

――――――

□□ＢＢ

□□ＢＡ

―――――

□Ａ□□

□□□□

――――

０

（２）★

□□□□□

＿＿＿＿＿＿＿＿＿

□□□）□□□□□□□□

□□□

―――――――――

□□□

４□□

―――――

□□□

３□□

――――

□□□□

□４□□

――――

０

（３）★

ＮＩＮＩＯ

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

ＭＡＲＴＩＮ）ＨＡＲＲＩＮＧＴＯＮ

ＨＭＧＩＡＮ

―――――――――――

ＨＡＯＩＧＴ

ＨＭＧＩＡＮ

――――――――

ＭＭＩＴＬＯＮ

ＬＯＧＡＴＩ

―――――――

ＭＭＧＧＴＮ



（４）★

ＡＤＨＡ

＿＿＿＿＿＿＿

ＡＣＣ）ＡＴＥＨＢＣ

ＡＣＣ

―――――――

ＧＢＨ

ＥＣＢ

―――――

ＴＥＢ

ＴＣＡ

――――

ＢＡＣ

ＡＣＣ

―――

ＳＷ

“虫喰い算”大会　第二十一会場

もう既に見えなければならぬ筈なんですが、一向見えませんが、どうしたものでありましょうか。いいえその、名誉ある第二十階選士たちの姿が、いまだにどうもね。颱風で<ruby><rb>橋梁</rb><rt>きょうりょう</rt></ruby>が流れたためでしょうか、それとももしや途中原子爆弾に……。

序文のところで御紹介しましたバーナード先生は、アボッツホルム学校の助教諭であったマスター・オブ・サイエンスです。

おお、<ruby><rb>漸</rb><rt>ようや</rt></ruby>く見えました。あなたがたは一体どうされたんですか。心配しておりましたよ。なに、ここはどこか？　おや、そんなにふうふうですか。ここは第二十一会場ですけれど……。

（１）★

□□７□□

×　　　　□７□

―――――――――

□０□７□

□□０□□

７□□０□

―――――――――

□□□□□□□

（２）★

ＡＭ６

×　　ＭＮ

――――――

５ＦＮ

２ＤＭ

――――――

３Ｆ２Ｎ

（３）★

□□□

＿＿＿＿＿＿＿

５２３）□□□６６７

□□□□

―――――――

□□□６

□□□□

―――――

□□□７

□□□□

――――

１９３

（４）★

ＤＣＡＭ

＿＿＿＿＿＿＿＿

ＡＥＱ）ＭＢＤＮＵＱＮ

ＭＤＵＥ

――――――――

ＢＱＵ

ＡＥＱ

―――――

ＱＢＤＱ

ＱＤＣＹ

―――――

ＣＮＱＮ

ＣＮＱＮ

――――

０

“虫喰い算”大会　第二十二会場

こちらが、確かに第二十二会場であります。むつかしくなりましたって。それはそうでしょう。第二十階以上になりますと、うんと頑張っていただかねばなりません。<ruby><rb>呑気</rb><rt>のんき</rt></ruby>に構えていますと、途中で化石になってしまいますよ。といって、あんまりむきになると、目が三角になってしまって、後で<ruby><rb>癒</rb><rt>なお</rt></ruby>すのに骨が折れますよ。

しかしむつかしい問題にぶつかればぶつかるほど、虫喰い算のはかりしれない魅力が感ぜられます。そうではございませんか、第二十一階選士がた。

（１）★

ＢＡＡＢ

×　　　　ＡＢＣ

―――――――――

Ｂ□□□Ａ

□□□□Ｃ

□□□□□

―――――――――

□□□□□□□

（２）★

２□□□

９６―――― ＝ １００

 □□□

註：――

１から９までの九種の数字をはめこむこと（９と６と２は、既に使いずみ）

（３）★

□７□

＿＿＿＿＿＿

□７）□□□７□

□□

――――――

７□７

□□□

――――

５□□

５□□

―――

０

（４）★

ＲＨＵＣＵ

＿＿＿＿＿＿＿＿

ＨＳＨ）ＨＭＨＥＣＵＴ

ＨＳＨ

――――――――

ＭＳＥ

ＵＳＵ

――――――

ＣＣＣ

ＩＳＩ

―――――

ＲＣＲＵ

ＲＩＲＩ

―――――

ＣＡＴ

ＩＳＩ

―――

ＲＭＣ

“虫喰い算”大会　第二十三会場

例のデュウデニー先生ですが、この先生の有名な四つの著書の名を、ここにあげて置きましょう。

第一は『カンタベリー・パズルと、その他の珍らしい問題』。次は『算術遊び』。この本は非常に有名で、日本の雑誌などに使われた数学パズルの種本であります。原名は Amusements in Mathematics です（もしもし、これは覆面算の問題ではありません。鉛筆をおなめになるに及びません）。第三は、The World's Best Word Puzzles。それから第四は本書の序文に出してある『最新のパズルとその解き方』です。

ここは第二十三会場の入口でございます。

（１）★

ＡＢＣＤＥ

×　　　　ＦＢＣ

―――――――――

ＡＥＤＦＦＢ

ＧＧＦＥＦＡ

ＡＢＣＤＥ

―――――――――

ＦＨＤＥＥＴＪＢ

（２）

□　　　　　□

（□□＋□―）＝（□□―）

□　　　　　□

註：――

＝の左側は奇数 1,3,5,7,9 を，＝の右側は偶数 2,4,6,8 をはめこむこと

（３）★

ＥＭＡ

＿＿＿＿＿

ＭＡ）ＵＥＭＡ

ＭＡ

―――――

ＴＭ

ＡＳ

―――

ＥＭＡ

ＥＭＡ

―――

０

（４）★

□□□□

＿＿＿＿＿＿＿＿＿

３□□４）□□□□□□□□

□□□９６

―――――――――

□□□□

３□□□

――――――

□□□□□

□５□２

――――――

□□□□□

□□□１□

―――――

０

“虫喰い算”大会　第二十四会場

こちらは第二十四会場でございます。

虫喰い算で忘れてはならないブーン先生のことは前にちょっと申しましたが、この先生はダルウィチ大学の数学の主任の先生であります。

その出版元はミルズ・アンド・ブーン株式会社ですが、このブーンとブーン先生との関係は分っていません。

ブーン先生の名著『パズル・ペーパーズ・イン・アリスメチック』は本当に愛すべき書物でありますが、その巻頭に於ける例題の「解き方」の解説が間違っているのは御愛嬌であります（その書、第九頁）。

（１）★

ＡＢ７

－　７ＢＡ

――――――

１ＡＢ

（２）★

□□□□

×　　　□□□

――――――――

９□□□

１９□４□

２６□□２

――――――――

□□□５□□□

（３）

□□□

＿＿＿＿＿＿＿

６２８）□□□２７０

□□□□

―――――――

□□□７

□□□□

―――――

□□□０

□□□

――――

４８２

（４）★

ＴＣＣＣＡＺＸ

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

ＭＳＲ）ＭＳＲＴＲＡＢＲＣ

ＭＳＲ

――――――――――

ＴＲＡＢ

ＴＺＬＣ

――――――

ＳＴＢＲ

ＴＢＺＲ

―――――

ＳＭＣＣ

ＳＳＢＺ

――――

Ｌ

“虫喰い算”大会　第二十五会場

こちらへ、こちらへ。いよいよ第二十五会場です。これをパスすれば、あと<ruby><rb>僅</rb><rt>わず</rt></ruby>か五会場をあますのみ。ほい、そんな下らんことは申すのじゃなかった。

選士がたは、今こそひたむきに、虫喰い算と取組んでおいででしょう。今となっては、虫喰い算に対する礼讃のことばを、私が改まって宣伝する必要もなきまでに、選士のかたがたは、それぞれ夢中で鉛筆の先を嘗めたり、鉛筆のお尻で頭をごしごし掻いたりなされていることでありましょう。

ここをパスなされば、すなわち第二十五階選士です。第二十五階ですぞ。

（１）★

ＡＢＣ

－　ＣＢＡ

――――――

３ＢＡ

（２）

□□　　　 □□　　　１

―――― ＝ ――― ＝ ――

 □□□　　　□□　　　３

註：――

１から９までの九種の数字を□の中へはめること

（３）★

ＱＡＲ

＿＿＿＿＿＿＿

ＱＴＡＮ）ＱＰＴＺＤＮ

ＱＴＡＮ

―――――――

ＤＱＤＤ

ＴＮＰＲ

―――――

ＸＤＰＮ

ＸＤＰＮ

――――

０



（４）★

□５□

＿＿＿＿＿＿＿＿

□□□□）□５５□□５□

□□５□□

――――――――

□□□□□

□□□□□

――――――

□□□□

□□□□

――――

０

“虫喰い算”大会　第二十六会場

第二十六会場はここであります。

いよいようるさい問題が登場いたします。相当お覚悟あって然るべしであります。

序文に揚げましたる文献に名の出ているアッカーマン氏は、ロンドン大学出の工学士であります。その文献に出ているたくさんの謎々の問題は、イギリスの２ＬＯ放送局から放送されたものを集めてあり、虫喰い算と覆面算はたった四題にすぎませんが、他の百ばかりの問題は、数学と科学と工学の各部門に亘り、なかなか面白いものばかりで、氏の解説も<ruby><rb>頗</rb><rt>すこぶ</rt></ruby>る平易です。こういうものが放送される彼の国の放送局と国民を、私は<ruby><rb>羨</rb><rt>うらや</rt></ruby>ましく思います。

（１）★

□７

＿＿＿＿＿

７□）□７７５

２□□

――――

□□５

□□５

―――

０

（２）★

 １　　　１

４――×□―― ＝ ９

 □　　　７

（３）

□□□

＿＿＿＿＿＿＿

□□□）□８０□□□

□□□

―――――――

□□□□

８□□□

―――――

□□□

□□□

―――

０

（４）★

ＣＷＰＳＱＮＧＭ

×　　　　　　　ＭＧＮＱＳＰＷＣ

―――――――――――――――――

ＢＷＢＢＢＢＢＢＣ

ＰＢＮＳＢＤＧＱＷ

ＳＢＳＣＧＳＣＧＰ

ＱＢＢＧＷＭＰＤＳ

ＮＣＤＰＭＷＧＢＱ

ＧＣＧＣＰＧＣＰＮ

ＭＣＳＮＤＢＰＱＧ

ＣＷＰＳＱＮＧＭ

―――――――――――――――――

ＭＧＤＳＰＤＢＣＤＤＤＧＢＣＳＣ

“虫喰い算”大会　第二十七会場

虫喰い算の解き方には、いろいろあると、初めに申しておきました。皆さんのような高級選士は、そのあらゆる解き方を探求してごらんになるのが興味深いことでしょう。

これまでにお話して参ったようなシャーロック・ホームズ探偵的な解き方ではなく、その運算書から多元の聯立方程式を得、それからばりばりと解いていく方法もございます。つまり代数的解き方です。

この方が、むしろ正確さと速度に於いて、ホームズ探偵のやり方よりもすぐれていますが、素人的な興味は、やはり名探偵のやり方の方が深いように思います。

こちらは第二十七会場でございます。

（１）★

ＡＢ

×　ＢＡ

―――――

□□１

□１□

―――――

□□□□

（２）★

□□□□

９４―――― ＝ １００

 □□□

註：――

１から９までの九種の数字をはめこむこと（９と４は既に使いずみ）

（３）★

Ｂ□Ａ

＿＿＿＿＿＿＿

Ａ□Ｂ）□□□Ｃ□□

□□□Ｂ

―――――――

□□ＢＣ

□□□□

―――――

□□□Ａ

□□Ｃ□

――――

０

（４）★

Ａ７□０Ａ

＿＿＿＿＿＿＿＿＿

□□□）１□□□□□□□

１□□□

―――――――――

□□□

□□□

――――――

１００□

９□□

――――――

□□□□

□□□□

――――

０

“虫喰い算”大会　第二十八会場

だんだん会場の数が残り少くなって、あますところ僅かに三つ。せいぜい頑張っていただきます。第二十七階の選士がた。

すっかり問題を片づけてしまうと、後はさびしくなってやり切れまい。その後は一体どこに虫喰い算に似た智能的法悦を求めようかと歎かれる選士も――多分少からずあることと思います。敢えてさように察します。

そういう方は、初めからやり直してください。すると、意外にも蒸しかえし的な味は発見されず、やはり新鮮な虫喰い算問題として貴下を<ruby><rb>愕</rb><rt>おどろ</rt></ruby>かすことでしょう。

（１）★

ＡＹＭ８Ｐ

×　　　ＡＲＺ

――――――――

ＥＧＭ６Ａ

ＹＰＭＲＫ

ＡＹＭＫＰ

――――――――

ＴＲＴＭＡＲＡ

（２）★

Ｂ０９

＿＿＿＿＿＿

ＡＢ）□０□□３

３□□

―――――

Ａ□３

Ａ□３

―――

０

（３）★

ＲＳＲ

＿＿＿＿＿＿

ＰＲ）ＭＴＶＶＲ

ＭＶＲ

―――――

ＫＫＶ

ＫＭＤ

――――

ＭＶＲ

ＭＶＲ

―――

０

（４）★

循環小数

 　┌───┴───┐

 　・　　　　　　　・

□□\.□□□□□□□□□□

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

□□□□□□）□□□□□□□

□□□□□□

―――――――――

□□□□□□□

□□□□□□

―――――――――

□□□□□□ □

□□□□□□ □

―――――――――

□□□□□ □□

□□□□ □□

―――――――――

□□□□ □□□

□□□□ □□□

―――――――――

□□□ □□□□

□□□ □□□□

―――――――――

□□ □□□□□

□□ □□□□□

―――――――――

□ □□□□□□

□ □□□□□□

―――――――――――――

 　　　　□□□□□□

 　　　　□□□□□□

―――――――

 　　　　□□□□□□

“虫喰い算”大会　第二十九会場

ひどい目に遭ったとおっしゃるのですか、前会場で……。それはどうも。何と御挨拶をしたらよろしいやら。

虫喰い算を今まで甘く見過ぎていたといわれるのですか。へえっ、そんなに<ruby><rb>懲</rb><rt>こ</rt></ruby>りましたかね、あの問題に……。

お前はあれをやったことがあるのかとお問いになるのですか。さあ、そのことですよ。実は前から手をつけていますが、いまだに解決がつきませんのです。とうとう曝露しましたね、私がまだ第二十七階選士であって、虫喰い算名人でないということを。

さあさあ、こちらは第二十九会場です。

（１）★

３□

＿＿＿＿＿

□□）２□□９

２３□

――――

５□９

５□９

―――

０

（２）

 ６　　　１

□――×５―― ＝ □□

 ７　　　□

（３）★

ＸＬＱＡＢ

×　　　ＡＫＬＢ

―――――――――

ＦＨＡＬＢ

ＬＨＦＢＫ

ＸＣＢＣＤＫ

ＢＢＱＫＣ

―――――――――

ＦＦＬＢＱＣＸＢ

（４）★

□□７□□

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

□□□□７□）□□７□□□□□□□

□□□□□□

―――――――――――

□□□□□７□

□□□□□□□

――――――――――

□７□□□□

□７□□□□

――――――――

□□□□□□□

□□□□７□□

――――――――

□□□□□□

□□□□□□

――――――

０

“虫喰い算”大会　第三十会場

いよいよラスト・ホールです。うんと推理の力をふりしぼっていただきましょう。ここさえパスすれば、貴下は虫喰い算の最高級選士となられるのです。

名残りが惜しい。そうですか。もう一度この本を初めから繰返しては……。いやもっと新しい問題、新しい智能的困難にぶつかりたいとおっしゃるのですか。

残念ながら私の手許にあるものは、これまでに全部さし出しまして、後にはもう何も残っていません。

ああ、そうでした。これと似た刺戟をお望みの方は、あの有名なるアメリカの暗号解読者ヤードリ少佐著の『ザ・ブラック・チェンバー』を<ruby><rb>繙</rb><rt>ひもと</rt></ruby>かれんことをお薦めします。

さあ、最終のティーへお立ち下さい。

（１）★

２Ｎ１

４Ｎ６

＋　１６２

――――――

８２９

（２）

□　　　□

□（□□―＋□□―）＝１００

□　　　□

註：――

＝の左側は１から９までの九種の数字をはめこむこと

（３）★

３Ｙ□□

＿＿＿＿＿＿

□Ｘ）６□Ｘ７Ｙ

□Ｙ

――――――

ＸＸ

７□

――――

□□７

□□□

――――

□Ｙ

□Ｙ

――

０

（４）★

□□□□\.□□□□

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

□□□）□□□□□□

□□□

――――――――

□□□

□□□

―――――

□□□

□□□

―――――

□□ □

□□ □

―――――――

 □□□□

 □□□□

―――――

 　　　０