Soranoha

醜い家鴨の子

みにくいあひるのこ

アンデルセン ハンス・クリスチャン

それは田舎いなかの夏なつのいいお天気てんきの日ひの事ことでした。もう黄金色こがねいろになった小麦こむぎや、まだ青あおい燕麦からすむぎや、牧場ぼくじょうに積つみ上あげられた乾草堆ほしくさづみなど、みんなきれいな眺ながめに見みえる日ひでした。こうのとりは長ながい赤あかい脚あしで歩あるきまわりながら、母親ははおやから教おそわった妙みょうな言葉ことばでお喋しゃべりをしていました。

麦畑むぎばたけと牧場ぼくじょうとは大おおきな森もりに囲かこまれ、その真まん中なかが深ふかい水溜みずだまりになっています。全まったく、こういう田舎いなかを散歩さんぽするのは愉快ゆかいな事ことでした。

その中なかでも殊ことに日当ひあたりのいい場所ばしょに、川かわ近ちかく、気持きもちのいい古ふるい百姓家ひゃくしょうやが立たっていました。そしてその家いえからずっと水際みずぎわの辺あたりまで、大おおきな牛蒡ごぼうの葉はが茂しげっているのです。それは実際じっさいずいぶん丈たけが高たかくて、その一番いちばん高たかいのなどは、下したに子供こどもがそっくり隠かくれる事ことが出来できるくらいでした。人気ひとけがまるで無なくて、全まったく深ふかい林はやしの中なかみたいです。この工合ぐあいのいい隠かくれ場ばに一羽わの家鴨あひるがその時とき巣すについて卵たまごがかえるのを守まもっていました。けれども、もうだいぶ時間じかんが経たっているのに卵たまごはいっこう殻からの破やぶれる気配けはいもありませんし、訪たずねてくれる仲間なかまもあまりないので、この家鴨あひるは、そろそろ退屈たいくつしかけて来きました。他ほかの家鴨達あひるたちは、こんな、足あしの滑すべりそうな土堤どてを上のぼって、牛蒡ごぼうの葉はの下したに坐すわって、この親家鴨おやあひるとお喋しゃべりするより、川かわで泳およぎ廻まわる方ほうがよっぽど面白おもしろいのです。

しかし、とうとうやっと一ひとつ、殻からが裂さけ、それから続つづいて、他ほかのも割われてきて、めいめいの卵たまごから、一羽わずつ生いき物ものが出でて来きました。そして小ちいさな頭あたまをあげて、

「ピーピー。」

と、鳴なくのでした。

「グワッ、グワッってお言いい。」

と、母親ははおやが教おしえました。するとみんな一生懸命いっしょうけんめい、グワッ、グワッと真似まねをして、それから、あたりの青あおい大おおきな葉はを見廻まわすのでした。

「まあ、世界せかいってずいぶん広いもんだねえ。」

と、子家鴨達あひるたちは、今いままで卵たまごの殻からに住すんでいた時ときよりも、あたりがぐっとひろびろしているのを見みて驚おどろいて言いいました。すると母親ははおやは、

「何なんだね、お前達まえたちこれだけが全世界ぜんせかいだと思おもってるのかい。まあそんな事ことはあっちのお庭にわを見みてからお言いいよ。何なにしろ牧師ぼくしさんの畑はたけの方ほうまで続つづいてるって事ことだからね。だが、私わたしだってまだそんな先さきの方ほうまでは行いった事ことがないがね。では、もうみんな揃そろったろうね。」

と、言いいかけて、

「おや! 一番いちばん大おおきいのがまだ割われないでるよ。まあ一体いったいいつまで待またせるんだろうねえ、飽あき飽あきしちまった。」

そう言いって、それでもまた母親ははおやは巣すに坐すわりなおしたのでした。

「今日こんにちは。御子様おこさまはどうかね。」

そう言いいながら年としとった家鴨あひるがやって来きました。

「今いまねえ、あと一ひとつの卵たまごがまだかえらないんですよ。」

と、親家鴨おやあひるは答こたえました。

「でもまあ他ほかの子達こたちを見みてやって下さい。ずいぶんきりょう好よしばかりでしょう? みんあ父親ちちおやそっくりじゃありませんか。不親切ふしんせつで、ちっとも私達あたしたちを見みに帰かえって来こない父親ちちおやですがね。」

するとおばあさん家鴨あひるが、

「どれ私わたしにその割われない卵たまごを見みせて御覧ごらん。きっとそりゃ七面鳥めんちょうの卵たまごだよ。私わたしもいつか頼たのまれてそんなのをかえした事ことがあるけど、出でて来きた子達こたちはみんな、どんなに気きを揉もんで直なおそうとしても、どうしても水みずを恐こわがって仕方しかたがなかった。私あたしあ、うんとガアガア言いってやったけど、からっきし駄目だめ! 何なんとしても水みずに入いれさせる事ことが出来できないのさ。まあもっとよく見みせてさ、うん、うん、こりゃあ間違まちがいなし、七面鳥めんちょうの卵たまごだよ。悪わるいことは言いわないから、そこに放ほったらかしときなさい。そいで早はやく他ほかの子達こたちに泳およぎでも教おしえた方ほうがいいよ。」

「でもまあも少すこしの間あいだここで温あたためていようと思おもいますよ。」

と、母親ははおやは言いいました。

「こんなにもう今いままで長ながく温あたためたんですから、も少すこし我慢がまんするのは何なんでもありません。」

「そんなら御勝手ごかってに。」

そう言いい棄すてて年寄としよりの家鴨あひるは行いってしまいました。

とうとう、そのうち大おおきい卵たまごが割われてきました。そして、

「ピーピー。」

と鳴なきながら、雛鳥ひなが匐はい出だしてきました。それはばかに大おおきくて、ぶきりょうでした。母鳥ははどりはじっとその子こを見みつめていましたが、突然とつぜん、

「まあこの子この大おおきい事こと! そしてほかの子ことちっとも似にてないじゃないか! こりゃあ、ひょっとすると七面鳥しちめんちょうかも知しれないよ。でも、水みずに入いれる段だんになりゃ、すぐ見分みわけがつくから構かまやしない。」

と、独言ひとりごとを言いいました。

翌あくる日ひもいいお天気てんきで、お日様ひさまが青あおい牛蒡ごぼうの葉はにきらきら射さしてきました。そこで母鳥ははどりは子供達こどもたちをぞろぞろ水際みずぎわに連つれて来きて、ポシャンと跳とび込こみました。そして、グワッ、グワッと鳴ないてみせました。すると小ちいさい者達ものたちも真似まねして次々つぎつぎに跳とび込こむのでした。みんないったん水みずの中なかに頭あたまがかくれましたが、見みる間まにまた出でて来きます。そしていかにも易々やすやすと脚あしの下したに水みずを掻かき分わけて、見事みごとに泳およぎ廻まわるのでした。そしてあのぶきりょうな子家鴨こあひるもみんなと一緒いっしょに水みずに入り、一緒いっしょに泳およいでいました。

「ああ、やっぱり七面鳥しちめんちょうじゃなかったんだ。」

と、母親ははおやは言いいました。

「まあ何なんて上手じょうずに脚あしを使つかう事ことったら! それにからだもちゃんと真まっ直すぐに立たててるしさ。ありゃ間違まちがいなしに私あたしの子こさ。よく見みりゃ、あれだってまんざら、そう見みっともなくないんだ。グワッ、グワッ、さあみんな私わたしに従ついてお出いで。これから偉えらい方々かたがたのお仲間なかま入いりをさせなくちゃ。だからお百姓ひゃくしょうさんの裏庭にわの方々かたがたに紹介しょうかいするからね。でもよく気きをつけて私わたしの傍そばを離はなれちゃいけないよ。踏ふまれるから。それに何なにより第一だいいちに猫ねこを用心ようじんするんだよ。」

さて一同いちどうで裏庭にわに着ついてみますと、そこでは今いま、大騒おおさわぎの真まっ最中さいちゅうです。二ふたつの家族かぞくで、一ひとつの鰻うなぎの頭あたまを奪うばいあっているのです。そして結局けっきょく、それは猫ねこにさらわれてしまいました。

「みんな御覧ごらん、世間せけんはみんなこんな風ふうなんだよ。」

と、母親ははおやは言いって聞きかせました。自分じぶんでもその鰻うなぎの頭あたまが欲ほしかったと見みえて、嘴くちばしを磨すりつけながら、そして、

「さあみんな、脚あしに気きをつけて。それで、行儀ぎょうぎ正ただしくやるんだよ。ほら、あっちに見みえる年としとった家鴨あひるさんに上手じょうずにお辞儀じぎおし。あの方かたは誰たれよりも生うまれがよくてスペイン種しゅなのさ。だからいい暮くらしをしておいでなのだ。ほらね、あの方かたは脚あしに赤あかいきれを結ゆわえつけておいでだろう。ありゃあ家鴨あひるにとっちゃあ大たいした名誉めいよなんだよ。つまりあの方かたを見失みうしわない様ようにしてみんなが気きを配くばってる証拠しょうこなの。さあさ、そんなに趾あしゆびを内側うちがわに曲まげないで。育そだちのいい家鴨あひるの子こはそのお父とうさんやお母かあさんみたいに、ほら、こう足あしを広ひろくはなしてひろげるもんなのだ。さ、頸くびを曲まげて、グワッって言いって御覧ごらん。」

家鴨あひるの子達こたちは言いわれた通とおりにしました。けれどもほかの家鴨達あひるたちは、じろっとそっちを見みて、こう言いうのでした。

「ふん、また一孵ひとかえり、他ほかの組くみがやって来きたよ、まるで私達わたしたちじゃまだ足たりないか何なんぞの様ようにさ! それにまあ、あの中なかの一羽わは何なんて妙みょうちきりんな顔かおをしてるんだろう。あんなのここに入れてやるもんか。」

そう言いったと思おもうと、突然とつぜん一羽わ跳とび出だして来きて、それの頸くびのところを噛かんだのでした。

「何なにをなさるんです。」

と、母親ははおやはどなりました。

「これは何なんにも悪わるい事ことをした覚おぼえなんか無ないじゃありませんか。」

「そうさ。だけどあんまり図体ずたいが大おおき過すぎて、見みっともない面つらしてるからよ。」

と、意地悪いじわるの家鴨あひるが言いい返かえすのでした。

「だから追おい出だしちまわなきゃ。」

すると傍そばから、例れいの赤あかいきれを脚あしにつけている年寄家鴨としよりあひるが、

「他ほかの子供こどもさんはずいみんみんなきりょう好よしだねえ、あの一羽わの他ほかは、みんなね。お母かあさんがあれだけ、もう少すこしどうにか善よくしたらよさそうなもんだのに。」

と、口くちを出だしました。

「それはとても及およびませぬ事ことで、奥方様おくがたさま。」

と、母親ははおやは答こたえました。

「あれは全まったくのところ、きりょう好よしではございませぬ。しかし誠まことに善よい性質せいしつをもっておりますし、泳およぎをさせますと、他ほかの子達こたちくらい、――いやそれよりずっと上手じょうずに致いたします。私わたしの考かんがえますところではあれも日ひが経たちますにつれて、美うつくしくなりたぶんからだも小ちいさくなる事ことでございましょう。あれは卵たまごの中なかにあまり長ながく入はいっておりましたせいで、からだつきが普通なみに出来上できあがらなかったのでございます。」

そう言いって母親ははおやは子家鴨こあひるの頸くびを撫なで、羽はねを滑なめらかに平たいらにしてやりました。そして、

「何なにしろこりゃ男おとこだもの、きりょうなんか大たいした事ことじゃないさ。今いまに強つよくなって、しっかり自分じぶんの身みをまもる様ようになる。」

こんな風ふうに呟つぶやいてもみるのでした。

「実際じっさい、他ほかの子供衆こどもしゅうは立派りっぱだよ。」

と、例れいの身分みぶんのいい家鴨あひるはもう一度ど繰返くりかえして、

「まずまず、お前まえさん方がたもっとからだをらくになさい。そしてね、鰻うなぎの頭あたまを見みつけたら、私わたしのところに持もって来きておくれ。」

と、附つけ足たしたものです。

そこでみんなはくつろいで、気きの向むいた様ようにふるまいました。けれども、あの一番ばんおしまいに殻からから出でた、そしてぶきりょうな顔付かおつきの子家鴨こあひるは、他ほかの家鴨あひるやら、その他たそこに飼かわれている鳥達とりたちみんなからまで、噛かみつかれたり、突つきのめされたり、いろいろからかわれたのでした。そしてこんな有様ありさまはそれから毎日まいにち続つづいたばかりでなく、日ひに増ましそれがひどくなるのでした。兄弟きょうだいまでこの哀あわれな子家鴨こあひるに無慈悲むじひに辛つらく当あたって、

「ほんとに見みっともない奴やつ、猫ねこにでもとっ捕つかまった方ほうがいいや。」

などと、いつも悪体あくたいをつくのです。母親ははおやさえ、しまいには、ああこんな子こなら生うまれない方ほうがよっぽど幸しあわせだったと思おもう様ようになりました。仲間なかまの家鴨あひるからは突つかれ、鶏ひよっ子こからは羽はねでぶたれ、裏庭うらにわの鳥達とりたちに食物たべものを持もって来くる娘むすめからは足あしで蹴けられるのです。

堪たまりかねてその子家鴨こあひるは自分じぶんの棲家すみかをとび出だしてしまいました。その途中とちゅう、柵さくを越こえる時とき、垣かきの内うちにいた小鳥ことりがびっくりして飛とび立たったものですから、

「ああみんなは僕ぼくの顔かおがあんまり変へんなもんだから、それで僕ぼくを怖こわがったんだな。」

と、思おもいました。それで彼かれは目めを瞑つぶって、なおも遠とおく飛とんで行いきますと、そのうち広ひろい広ひろい沢地たくちの上うえに来きました。見みるとたくさんの野鴨のがもが住すんでいます。子家鴨こあひるは疲つかれと悲かなしみになやまされながらここで一晩ひとばんを明あかしました。

朝あさになって野鴨達のがもたちは起おきてみますと、見知みしらない者ものが来きているので目めをみはりました。

「一体いったい君きみはどういう種類しゅるいの鴨かもなのかね。」

そう言いって子家鴨こあひるの周まわりに集あつまって来きました。子家鴨こあひるはみんなに頭あたまを下さげ、出来できるだけ恭うやうやしい様子ようすをしてみせましたが、そう訊たずねられた事ことに対たいしては返答へんとうが出来できませんでした。野鴨達のがもたちは彼かれに向むかって、

「君きみはずいぶんみっともない顔かおをしてるんだねえ。」

と、云いい、

「だがね、君きみが僕達ぼくたちの仲間なかまをお嫁よめにくれって言いいさえしなけりゃ、まあ君きみの顔かおつきくらいどんなだって、こっちは構かまわないよ。」

と、つけ足たしました。

可哀かわいそうに! この子家鴨こあひるがどうしてお嫁よめさんを貰もらう事ことなど考かんがえていたでしょう。彼かれはただ、蒲がまの中なかに寝ねて、沢地たくちの水みずを飲のむのを許ゆるされればたくさんだったのです。こうして二日ふつかばかりこの沢地たくちで暮くらしていますと、そこに二羽わの雁がんがやって来きました。それはまだ卵たまごから出でて幾いくらも日ひの経たたない子雁こがんで、大たいそうこましゃくれ者ものでしたが、その一方いっぽうが子家鴨こあひるに向むかって言いうのに、

「君きみ、ちょっと聴きき給たまえ。君きみはずいぶん見みっともないね。だから僕達ぼくたちは君きみが気きに入いっちまったよ。君きみも僕達ぼくたちと一緒いっしょに渡わたり鳥どりにならないかい。ここからそう遠とおくない処ところにまだほかの沢地たくちがあるがね、そこにやまだ嫁かたずかない雁がんの娘むすめがいるから、君きみもお嫁よめさんを貰もらうといいや。君きみは見みっともないけど、運うんはいいかもしれないよ。」

そんなお喋しゃべりをしていますと、突然とつぜん空中くうちゅうでポンポンと音おとがして、二羽わの雁がんは傷きずついて水草みずくさの間あいだに落おちて死しに、あたりの水みずは血ちで赤あかく染そまりました。

ポンポン、その音おとは遠とおくで涯はてしなくこだまして、たくさんの雁がんの群むれは一いっせいに蒲がまの中なかから飛とび立たちました。音おとはなおも四方八方しほうはっぽうから絶たえ間まなしに響ひびいて来きます。狩人かりうどがこの沢地たくちをとり囲かこんだのです。中なかには木きの枝えだに腰こしかけて、上うえから水草みずくさを覗のぞくのもありました。猟銃りょうじゅうから出でる青あおい煙けむりは、暗くらいい木きの上うえを雲くもの様ように立たちのぼりました。そしてそれが水上すいじょうを渡わたって向むこうへ消きえたと思おもうと、幾匹いくひきかの猟犬りょうけんが水草みずくさの中に跳とび込こんで来きて、草くさを踏ふみ折おり踏ふみ折おり進すすんで行いきました。可哀かわいそうな子家鴨こあひるがどれだけびっくりしたか! 彼かれが羽はねの下したに頭あたまを隠かくそうとした時とき、一匹ぴきの大おおきな、怖おそろしい犬いぬがすぐ傍そばを通とおりました。その顎あごを大おおきく開ひらき、舌したをだらりと出だし、目めはきらきら光ひからせているのです。そして鋭するどい歯はをむき出だしながら子家鴨こあひるのそばに鼻はなを突つっ込こんでみた揚句あげく、それでも彼かれには触さわらずにどぶんと水みずの中なかに跳とび込こんでしまいました。

「やれやれ。」

と、子家鴨こあひるは吐息といきをついて、

「僕ぼくは見みっともなくて全まったく有難ありがたい事ことだった。犬いぬさえ噛かみつかないんだからねえ。」

と、思おもいました。そしてまだじっとしていますと、猟りょうはなおもその頭あたまの上うえではげしく続つづいて、銃じゅうの音おとが水草みずくさを通とおして響ひびきわたるのでした。あたりがすっかり静しずまりきったのは、もうその日ひもだいぶん晩おそくなってからでしたが、そうなってもまだ哀あわれな子家鴨こあひるは動うごこうとしませんでした。何時間なんじかんかじっと坐すわって様子ようすを見みていましたが、それからあたりを丁寧ていねいにもう一遍ぺん見廻みまわした後のちやっと立たち上あがって、今度こんどは非常ひじょうな速はやさで逃にげ出だしました。畑はたけを越こえ、牧場ぼくじょうを越こえて走はしって行いくうち、あたりは暴風雨あらしになって来きて、子家鴨こあひるの力ちからでは、凌しのいで行いけそうもない様子ようすになりました。やがて日暮ひぐれ方がた彼かれは見みすぼらしい小屋こやの前まえに来きましたが、それは今いまにも倒たおれそうで、ただ、どっち側がわに倒たおれようかと迷まよっているためにばかりまだ倒たおれずに立たっている様ような家いえでした。あらしはますますつのる一方いっぽうで、子家鴨こあひるにはもう一足ひとあしも行いけそうもなくなりました。そこで彼かれは小屋こやの前まえに坐すわりましたが、見みると、戸との蝶番ちょうつがいが一ひとつなくなっていて、そのために戸とがきっちり閉しまっていません。下したの方ほうでちょうど子家鴨こあひるがやっと身みを滑すべり込こませられるくらい透すいでいるので、子家鴨こあひるは静しずかにそこからしのび入り、その晩ばんはそこで暴風雨あらしを避さける事ことにしました。

この小屋こやには、一人ひとりの女おんなと、一匹ぴきの牡猫おねこと、一羽わの牝鶏めんどりとが住すんでいるのでした。猫ねこはこの女御主人おんなごしゅじんから、

「忰せがれや。」

と、呼よばれ、大だいの御ごひいき者ものでした。それは背中せなかをぐいと高たかくしたり、喉のどをごろごろ鳴ならしたり逆ぎゃくに撫なでられると毛けから火ひの子こを出だす事ことまで出来できました。牝鶏めんどりはというと、足あしがばかに短みじかいので

「ちんちくりん。」

と、いう綽名あだなを貰もらっていましたが、いい卵たまごを生うむので、これも女御主人おんなごしゅじんから娘むすめの様ように可愛かわいがられているのでした。

さて朝あさになって、ゆうべ入はいって来きた妙みょうな訪問者ほうもんしゃはすぐ猫達ねこたちに見みつけられてしまいました。猫ねこはごろごろ喉のどを鳴ならし、牝鶏めんどりはクックッ鳴なきたてはじめました。

「何なんだねえ、その騒さわぎは。」

と、お婆ばあさんは部屋中へやじゅう見廻みまわして言いいましたが、目めがぼんやりしているものですから、子家鴨こあひるに気きがついた時とき、それを、どこかの家うちから迷まよって来きた、よくふとった家鴨あひるだと思おもってしまいました。

「いいものが来きたぞ。」

と、お婆ばあさんは云いいました。

「牡家鴨おあひるでさえなけりゃいいんだがねえ、そうすりゃ家鴨あひるの卵たまごが手てに入はいるというもんだ。まあ様子ようすを見みててやろう。」

そこで子家鴨こあひるは試ためしに三週間しゅうかんばかりそこに住すむ事ことを許ゆるされましたが、卵たまごなんか一ひとつだって、生うまれる訳わけはありませんでした。

この家うちでは猫ねこが主人しゅじんの様ようにふるまい、牝鶏めんどりが主人しゅじんの様ように威張いばっています。そして何なにかというと

「我々われわれこの世界せかい。」

と、言いうのでした。それは自分達じぶんたちが世界せかいの半分はんぶんずつだと思おもっているからなのです。ある日ひ牝鶏めんどりは子家鴨こあひるに向むかって、

「お前まえさん、卵たまごが生うめるかね。」

と、尋たずねました。

「いいえ。」

「それじゃ何なんにも口出くちだしなんかする資格しかくはないねえ。」

牝鶏めんどりはそう云いうのでした。今度こんどは猫ねこの方ほうが、

「お前まえさん、背中せなかを高たかくしたり、喉のどをごろつかせたり、火ひの子こを出だしたり出来できるかい。」

と、訊ききます。

「いいえ。」

「それじゃ我々われわれ偉えらい方々かたがたが何なにかものを言いう時ときでも意見いけんを出だしちゃいけないぜ。」

こんな風ふうに言いわれて子家鴨こあひるはひとりで滅入めいりながら部屋へやの隅すみっこに小ちいさくなっていました。そのうち、温あたたかい日ひの光ひかりや、そよ風かぜが戸との隙間すきまから毎日まいにち入はいる様ようになり、そうなると、子家鴨こあひるはもう水みずの上うえを泳およぎたくて泳およぎたくて堪たまらない気持きもちが湧わき出だして来きて、とうとう牝鶏めんどりにうちあけてしまいました。すると、

「ばかな事ことをお言いいでないよ。」

と、牝鶏めんどりは一口ひとくちにけなしつけるのでした。

「お前まえさん、ほかにする事ことがないもんだから、ばかげた空想くうそうばっかしする様ようになるのさ。もし、喉のどを鳴ならしたり、卵たまごを生うんだり出来できれば、そんな考かんがえはすぐ通とおり過すぎちまうんだがね。」

「でも水みずの上うえを泳およぎ廻まわるの、実際じっさい愉快ゆかいなんですよ。」

と、子家鴨こあひるは言いいかえしました。

「まあ水みずの中なかにくぐってごらんなさい、頭あたまの上うえに水みずが当あたる気持きもちのよさったら!」

「気持きもちがいいだって! まあお前まえさん気きでも違ちがったのかい、誰たれよりも賢かしこいここの猫ねこさんにでも、女御主人おんなごしゅじんにでも訊きいてごらんよ、水みずの中なかを泳およいだり、頭あたまの上うえを水みずが通とおるのがいい気持きもちだなんておっしゃるかどうか。」

牝鶏めんどりは躍気やっきになってそう言いうのでした。子家鴨こあひるは、

「あなたにゃ僕ぼくの気持きもちが分わからないんだ。」

と、答えました。

「分わからないだって? まあ、そんなばかげた事ことは考かんがえない方ほうがいいよ。お前まえさんここに居いれば、温あたたかい部屋へやはあるし、私達わたしたちからはいろんな事ことがならえるというもの。私わたしはお前まえさんのためを思おもってそう言いって上あげるんだがね。とにかく、まあ出来できるだけ速はやく卵たまごを生うむ事ことや、喉のどを鳴ならす事ことを覚おぼえる様ようにおし。」

「いや、僕ぼくはもうどうしてもまた外そとの世界せかいに出でなくちゃいられない。」

「そんなら勝手かってにするがいいよ。」

そこで子家鴨こあひるは小屋こやを出でて行いきました。そしてまもなく、泳およいだり、潜くぐったり出来できる様ような水みずの辺あたりに来きましたが、その醜みにくい顔容かおかたちのために相変あいからず、他ほかの者達ものたちから邪魔じゃまにされ、はねつけられてしまいました。そのうち秋あきが来きて、森もりの木きの葉ははオレンジ色いろや黄金色おうごんいろに変かわって来きました。そして、だんだん冬ふゆが近ちかづいて、それが散ちると、寒さむい風かぜがその落葉おちばをつかまえて冷つめたい空中くうちゅうに捲まき上あげるのでした。霰あられや雪ゆきをもよおす雲くもは空そらに低ひくくかかり、大烏おおがらすは羊歯しだの上うえに立たって、

「カオカオ。」

と、鳴ないています。それは、一目ひとめ見みるだけで寒さむさに震ふるえ上あがってしまいそうな様子ようすでした。目めに入はいるものみんな、何なにもかも、子家鴨こあひるにとっては悲かなしい思おもいを増ますばかりです。

ある夕方ゆうがたの事ことでした。ちょうどお日様ひさまが今いま、きらきらする雲くもの間あいだに隠かくれた後のち、水草みずくさの中なかから、それはそれはきれいな鳥とりのたくさんの群むれが飛とび立たって来きました。子家鴨こあひるは今いままでにそんな鳥とりを全まったく見みた事ことがありませんでした。それは白鳥はくちょうという鳥とりで、みんな眩まばゆいほど白しろく羽はねを輝かがやかせながら、その恰好かっこうのいい首くびを曲まげたりしています。そして彼等かれらは、その立派りっぱな翼つばさを張はり拡ひろげて、この寒さむい国くにからもっと暖あたたかい国くにへと海うみを渡わたって飛とんで行いく時ときは、みんな不思議ふしぎな声こえで鳴なくのでした。子家鴨こあひるはみんなが連つれだって、空そら高たかくだんだんと昇のぼって行いくのを一心いっしんに見みているうち、奇妙きみょうな心持こころもちで胸むねがいっぱいになってきました。それは思おもわず自分じぶんの身みを車くるまか何なんぞの様ように水みずの中なかに投なげかけ、飛とんで行いくみんなの方ほうに向むかって首くびをさし伸のべ、大おおきな声こえで叫さけびますと、それは我われながらびっくりしたほど奇妙きみょうな声こえが出でたのでした。ああ子家鴨こあひるにとって、どうしてこんなに美うつくしく、仕合しあわせらしい鳥とりの事ことが忘わすれる事ことが出来できたでしょう! こうしてとうとうみんなの姿すがたが全まったく見みえなくなると、子家鴨こあひるは水みずの中なかにぽっくり潜くぐり込こみました。そしてまた再ふたたび浮うき上あがって来きましたが、今いまはもう、さっきの鳥とりの不思議ふしぎな気持きもちにすっかりとらわれて、我われを忘わすれるくらいです。それは、さっきの鳥とりの名なも知しらなければ、どこへ飛とんで行いったのかも知しりませんでしたけれど、生うまれてから今いままでに会あったどの鳥とりに対たいしても感かんじた事ことのない気持きもちを感かんじさせられたのでした。子家鴨こあひるはあのきれいな鳥達とりたちを嫉ねたましく思おもったのではありませんでしたけれども、自分じぶんもあんなに可愛かわいらしかったらなあとは、しきりに考かんがえました。可哀かわいそうにこの子家鴨こあひるだって、もとの家鴨達あひるたちが少すこし元気げんきをつける様ようにしてさえくれれば、どんなに喜よろこんでみんなと一緒いっしょに暮くらしたでしょうに!

さて、寒さむさは日々ひびにひどくなって来きました。子家鴨こあひるは水みずが凍こおってしまわない様ようにと、しょっちゅう、その上うえを泳およぎ廻まわっていなければなりませんでした。けれども夜毎々々よごとよごとに、それが泳およげる場所ばしょは狭せまくなる一方いっぽうでした。そして、とうとうそれは固かたく固かたく凍こおってきて、子家鴨こあひるが動うごくと水みずの中なかの氷こおりがめりめり割われる様ようになったので、子家鴨こあひるは、すっかりその場所ばしょが氷こおりで、閉とざされてしまわない様よう力ちから限かぎり脚あしで水みずをばちゃばちゃ掻かいていなければなりませんでした。そのうちしかしもう全まったく疲つかれきってしまい、どうする事ことも出来できずにぐったりと水みずの中なかで凍こごえてきました。

が、翌朝よくあさ早はやく、一人ひとりの百姓ひゃくしょうがそこを通とおりかかって、この事ことを見みつけたのでした。彼かれは穿はいていた木靴きぐつで氷こおりを割わり、子家鴨こあひるを連つれて、妻つまのところに帰かえって来きました。温あたたまってくるとこの可哀かわいそうな生いき物ものは息いきを吹ふきかえして来きました。けれども子供達こどもたちがそれと一緒いっしょに遊あそぼうとしかけると、子家鴨こあひるは、みんながまた何なにか自分じぶんにいたずらをするのだと思おもい込こんで、びっくりして跳とび立たって、ミルクの入はいっていたお鍋なべにとび込こんでしまいました。それであたりはミルクだらけという始末しまつ。おかみさんが思おもわず手てを叩たたくと、それはなおびっくりして、今度こんどはバタの桶おけやら粉桶こなおけやらに脚あしを突つっ込こんで、また匐はい出だしました。さあ大変たいへんな騒さわぎです。おかみさんはきいきい言いって、火箸ひばしでぶとうとするし、子供達こどもたちもわいわい燥はしゃいで、捕つかまえようとするはずみにお互たがいにぶつかって転ころんだりしてしまいました。けれども幸さいわいに子家鴨こあひるはうまく逃にげおおせました。開ひらいていた戸との間あいだから出でて、やっと叢くさむらの中なかまで辿たどり着ついたのです。そして新あらたに降ふり積つもった雪ゆきの上うえに全まったく疲つかれた身みを横よこたえたのでした。

この子家鴨こあひるが苦くるしい冬ふゆの間あいだに出遭であった様々さまざまな難儀なんぎをすっかりお話はなしした日ひには、それはずいぶん悲かなしい物語ものがたりになるでしょう。が、その冬ふゆが過すぎ去さってしまったとき、ある朝あさ、子家鴨こあひるは自分じぶんが沢地たくちの蒲がまの中なかに倒たおれているのに気きがついたのでした。それは、お日様ひさまが温あたたかく照てっているのを見みたり、雲雀ひばりの歌うたを聞きいたりして、もうあたりがすっかりきれいな春はるになっているのを知しりました。するとこの若わかい鳥とりは翼つばさで横腹よこばらを摶うってみましたが、それは全まったくしっかりしていて、彼かれは空そら高たかく昇のぼりはじめました。そしてこの翼つばさはどんどん彼かれを前まえへ前まえへと進すすめてくれます。で、とうとう、まだ彼かれが無我夢中むがむちゅうでいる間あいだに大おおきな庭にわの中なかに来きてしまいました。林檎りんごの木きは今いまいっぱいの花はなざかり、香かぐわしい接骨木にわどこはビロードの様ような芝生しばふの周まわりを流ながれる小川おがわの上うえにその長ながい緑みどりの枝えだを垂たれています。何なにもかも、春はるの初はじめのみずみずしい色いろできれいな眺ながめです。このとき、近ちかくの水草みずくさの茂しげみから三羽わの美うつくしい白鳥はくちょうが、羽はねをそよがせながら、滑なめらかな水みずの上うえを軽かるく泳およいであらわれて来きたのでした。子家鴨こあひるはいつかのあの可愛かわらしい鳥とりを思おもい出だしました。そしていつかの日ひよりももっと悲かなしい気持きもちになってしまいました。

「いっそ僕ぼく、あの立派りっぱな鳥とりんとこに飛とんでってやろうや。」

と、彼かれは叫さけびました。

「そうすりゃあいつ等らは、僕ぼくがこんなにみっともない癖くせして自分達じぶんたちの傍そばに来くるなんて失敬しっけいだって僕ぼくを殺ころすにちがいない。だけど、その方ほうがいいんだ。家鴨あひるの嘴くちばしで突つつかれたり、牝鶏めんどりの羽はねでぶたれたり、鳥番とりばんの女おんなの子こに追おいかけられるなんかより、どんなにいいかしれやしない。」

こう思おもったのです。そこで、子家鴨こあひるは急きゅうに水面すいめんに飛とび下おり、美うつくしい白鳥はくちょうの方ほうに、泳およいで行いきました。すると、向むこうでは、この新あたらしくやって来きた者ものをちらっと見みると、すぐ翼つばさを拡ひろげて急いそいで近ちかづいて来きました。

「さあ殺ころしてくれ。」

と、可哀かわいそうな鳥とりは言いって頭あたまを水みずの上うえに垂たれ、じっと殺ころされるのを待まち構かまえました。

が、その時とき、鳥とりが自分じぶんのすぐ下したに澄すんでいる水みずの中なかに見みつけたものは何なんでしたろう。それこそ自分じぶんの姿すがたではありませんか。けれどもそれがどうでしょう、もう決けっして今いまはあのくすぶった灰色はいいろの、見みるのも厭いやになる様ような前まえの姿すがたではないのです。いかにも上品じょうひんで美うつくしい白鳥はくちょうなのです。百姓家ひゃくしょうやの裏庭にわで、家鴨あひるの巣すの中なかに生うまれようとも、それが白鳥はくちょうの卵たまごから孵かえる以上いじょう、鳥とりの生うまれつきには何なんのかかわりもないのでした。で、その白鳥はくちょうは、今いまとなってみると、今いままで悲かなしみや苦くるしみにさんざん出遭であった事ことが喜よろこばしい事ことだったという気持きもちにもなるのでした。そのためにかえって今いま自分じぶんとり囲かこんでいる幸福こうふくを人ひと一倍ばい楽たのしむ事ことが出来できるからです。御覧ごらんなさい。今いま、この新あたらしく入はいって来きた仲間なかまを歓迎かんげいするしるしに、立派りっぱな白鳥達はくちょうたちがみんな寄よって、めいめいの嘴くちばしでその頸くびを撫なでているではありませんか。

幾人いくにんかの子供こどもがお庭にわに入はいって来きました。そして水みずにパンやお菓子かしを投なげ入いれました。

「やっ!」

と、一番いちばん小ちいさい子こが突然とつぜん大声おおごえを出だしました。そして、

「新あたらしく、ちがったのが来きてるぜ。」

そう教おしえたものでしたら、みんなは大喜おおよろこびで、お父とうさんやお母かあさんのところへ、雀躍こおどりしながら馳かけて行いきました。

「ちがった白鳥はくちょうがいまーす、新あたらしいのが来きたんでーす。」

口々くちぐちにそんな事ことを叫さけんで。それからみんなもっとたくさんのパンやお菓子かしを貰もらって来きて、水みずに投なげ入いれました。そして、

「新あたらしいのが一等いっとうきれいだね、若わかくてほんとにいいね。」

と、賞ほめそやすのでした。それで年としの大おおきい白鳥達はくちょうたちまで、この新あたらしい仲間なかまの前まえでお辞儀じぎをしました。若わかい白鳥はくちょうはもうまったく気きまりが悪わるくなって、翼つばさの下したに頭あたまを隠かくしてしまいました。彼かれには一体いったいどうしていいのか分わからなかったのです。ただ、こう幸福こうふくな気持きもちでいっぱいで、けれども、高慢こうまんな心こころなどは塵ちりほども起おこしませんでした。

見みっともないという理由りゆうで馬鹿ばかにされた彼かれ、それが今いまはどの鳥とりよりも美うつくしいと云いわれているのではありませんか。接骨木にわどこまでが、その枝えだをこの新あたらしい白鳥はくちょうの方ほうに垂たらし、頭あたまの上うえではお日様ひさまが輝かがやかしく照てりわたっています。新あたらしい白鳥はくちょうは羽はねをさらさら鳴ならし、細ほっそりした頸くびを曲まげて、心こころの底そこから、

「ああ僕ぼくはあの見みっともない家鴨あひるだった時とき、実際じっさいこんな仕合しあわせなんか夢ゆめにも思おもわなかったなあ。」

と、叫さけぶのでした。

底本 / Source edition

底本:「小學生全集第五卷 アンデルゼン童話集」興文社、文藝春秋社
1928(昭和3)年8月1日発行
※「旧字、旧仮名で書かれた作品を、現代表記にあらためる際の作業指針」に基づいて、底本の表記をあらためました。
その際、次の書き換えを行いました。
「或→ある 余り→あまり 一向→いっこう 一旦→いったん 中→うち 彼→か 却って→かえって かも知れない→かもしれない 位→くらい 此処→ここ 此の→この 随分→ずいぶん 直ぐ→すぐ 其処→そこ 其・其の→その 其中→そのうち 大分→だいぶ・だいぶん 沢山→たくさん 唯→ただ 多分→たぶん 為→ため 段々→だんだん 丁度→ちょうど 一寸→ちょっと て居る→ておる 何→ど 何処→どこ 兎に角→とにかく 程→ほど 益々→ますます 又→また 迄→まで 間もなく→まもなく 余っぽど→よっぽど」
入力:大久保ゆう
校正:秋鹿
2006年1月18日作成
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。

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リリース / Release
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TEI
/works/042386_000019/tei
プレーンテキスト / Plain text
/works/042386_000019/plaintext
書誌 / Bibliography
/works/042386_000019/

アンデルセン ハンス・クリスチャン「醜い家鴨の子」(新字新仮名)、底本『小學生全集第五卷 アンデルゼン童話集』興文社、文藝春秋社、1928年。Soranoha Aozora Bunko TEI Corpus, 042386_000019, release 913b24012e16. https://doi.org/10.5281/zenodo.22718079

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