唐詩選の五言絶句の中に、人生足別離の一句があり、私の或る先輩はこれを「サヨナラ」ダケガ人生ダ、と訳した。まことに、相逢った時のよろこびは、つかのまに消えるものだけれども、別離の傷心は深く、私たちは常に惜別の情の中に生きているといっても過言ではあるまい。
題して「グッド・バイ」現代の紳士淑女の、別離百態と言っては大袈裟だけれども、さまざまの別離の様相を写し得たら、さいわい。
「グッド・バイ」さくしゃのことば
太宰 治
唐詩選の五言絶句の中に、人生足別離の一句があり、私の或る先輩はこれを「サヨナラ」ダケガ人生ダ、と訳した。まことに、相逢った時のよろこびは、つかのまに消えるものだけれども、別離の傷心は深く、私たちは常に惜別の情の中に生きているといっても過言ではあるまい。
題して「グッド・バイ」現代の紳士淑女の、別離百態と言っては大袈裟だけれども、さまざまの別離の様相を写し得たら、さいわい。
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913b24012e1626b47bebf5a14fd31773728229efdb088f1ceb934717c1ac800c太宰 治「「グッド・バイ」作者の言葉」(新字新仮名)、底本『もの思う葦』新潮文庫、新潮社、1980年。Soranoha Aozora Bunko TEI Corpus, 042357_000035, release 913b24012e16. https://doi.org/10.5281/zenodo.22718079