日本のやうに機械の利用出来ぬ処では十分な事は出来ないでせうが、兎に角もつと美しい装幀の本が出て好いと思ひます。装幀者、印刷工、出版書肆に人を得れば、必しも通常の装幀費以上に多分の金を使はずとも、現在行はれてゐる装幀よりもずつと美しい装幀が出来る筈です。小生はその点では装幀者に小穴隆一君を得てゐる事を頗る幸福に思つてゐるものです。右とりあへず御返事まで。
装幀に就いての私の意見
そうていについてのわたしのいけん
芥川 竜之介
底本 / Source edition
1996(平成8)年10月8日発行入力:もりみつじゅんじ
校正:松永正敏
2002年5月17日作成
青空文庫作成ファイル:
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芥川 竜之介「装幀に就いての私の意見」(新字旧仮名)、底本『芥川龍之介全集 第十二巻』岩波書店、1996年。Soranoha Aozora Bunko TEI Corpus, 004301_000879, release 913b24012e16. https://doi.org/10.5281/zenodo.22718079