自分で書いたことの意味が、十年もたって一層ほんとにわかって来る面白さ。十年前に自分は、これからが作家としてむずかしくなる、土台よ、しっかりその重みにこたえろ、という意味をかいた。
そのときも、そのときとしてわかったところ一杯で書いている。だが、このごろ、そういうことの具体的な実際が一層わかって来た。重みにこたえる土台の上を踏んでみて、この十年にどのくらい、深くしっかり工事が出来たかな、とはかって見る。
むだい(じゅういち)
宮本 百合子
自分で書いたことの意味が、十年もたって一層ほんとにわかって来る面白さ。十年前に自分は、これからが作家としてむずかしくなる、土台よ、しっかりその重みにこたえろ、という意味をかいた。
そのときも、そのときとしてわかったところ一杯で書いている。だが、このごろ、そういうことの具体的な実際が一層わかって来た。重みにこたえる土台の上を踏んでみて、この十年にどのくらい、深くしっかり工事が出来たかな、とはかって見る。
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913b24012e1626b47bebf5a14fd31773728229efdb088f1ceb934717c1ac800c宮本 百合子「無題(十一)」(新字新仮名)、底本『宮本百合子全集 第十八巻』新日本出版社、1981年。Soranoha Aozora Bunko TEI Corpus, 004226_000311, release 913b24012e16. https://doi.org/10.5281/zenodo.22718079