うら若かき日の悲しきあこかれ――
草葉の息吹きかへす甘き馨り、
艶はしき花の笑ひもながめて過ぎぬ。
木の間にさへずる鳥の歌をきく、
悲しみは眼を閉ぢて、暫時やすらひもせし。
されど、とく新らしき悲しみにうつりぬ。
何をもてこの闇を照らさむ。――
空を仰げば怖ろし…………
いざさらば、独り琉球節の一曲を、
口笛に、
うらやすき墓場のほとりにさ迷はむ。
そは音なき響きをきかむとや…………
あたらしきかなしみにうつるとき
漢那 浪笛
うら若かき日の悲しきあこかれ――
草葉の息吹きかへす甘き馨り、
艶はしき花の笑ひもながめて過ぎぬ。
木の間にさへずる鳥の歌をきく、
悲しみは眼を閉ぢて、暫時やすらひもせし。
されど、とく新らしき悲しみにうつりぬ。
何をもてこの闇を照らさむ。――
空を仰げば怖ろし…………
いざさらば、独り琉球節の一曲を、
口笛に、
うらやすき墓場のほとりにさ迷はむ。
そは音なき響きをきかむとや…………
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913b24012e1626b47bebf5a14fd31773728229efdb088f1ceb934717c1ac800c漢那 浪笛「新らしき悲しみにうつる時」(新字旧仮名)、底本『沖縄文学全集 第1巻 詩Ⅰ』国書刊行会、1991年。Soranoha Aozora Bunko TEI Corpus, 002037_001666, release 913b24012e16. https://doi.org/10.5281/zenodo.22718079