わが思ふ女ありやなしや。
まよわしきかな。
夕暮の窓にもたれて、蒼白き息ふく
われも、またありやなしや。
あな、うたがわし。
蚊のなく声を、君がかなしき唄とや
きかむ。
柔風の木の葉にすがる、たわふれを、
君が鬢のほつれとやきかむ。
淋しき夕べの鐘もきこゆ。
森のかなた、君住む墓の頭りにや
あらむ。
今なり、われは独りさ迷ひゆかむ!
夕べの鐘をしたひて
その音に耳を静めて。
まよわし
漢那 浪笛
わが思ふ女ありやなしや。
まよわしきかな。
夕暮の窓にもたれて、蒼白き息ふく
われも、またありやなしや。
あな、うたがわし。
蚊のなく声を、君がかなしき唄とや
きかむ。
柔風の木の葉にすがる、たわふれを、
君が鬢のほつれとやきかむ。
淋しき夕べの鐘もきこゆ。
森のかなた、君住む墓の頭りにや
あらむ。
今なり、われは独りさ迷ひゆかむ!
夕べの鐘をしたひて
その音に耳を静めて。
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913b24012e1626b47bebf5a14fd31773728229efdb088f1ceb934717c1ac800c漢那 浪笛「まよわし」(新字旧仮名)、底本『沖縄文学全集 第1巻 詩Ⅰ』国書刊行会、1991年。Soranoha Aozora Bunko TEI Corpus, 001910_001666, release 913b24012e16. https://doi.org/10.5281/zenodo.22718079