午前七時、
時刻が来たいざ学校へ。
晩秋の市街の上を、
悲しげに風は泣きすぐ。
絶えずしたゝる冷たい鼻汁を、
すゝりつゝ道を通る。
ふとして眼にとまる白い吸い殻、
誰れが手から投げ捨てられし……。
もどかしい黄色な煙は、
力なく渦をまいて漂ふ。
火の気衰ろへ、煙が消えると、
死人の影がちらつく。
今一しきり秋空が吹き過ぐる、
吸い殻は空しく地上を転ろげる。
すいがら
漢那 浪笛
午前七時、
時刻が来たいざ学校へ。
晩秋の市街の上を、
悲しげに風は泣きすぐ。
絶えずしたゝる冷たい鼻汁を、
すゝりつゝ道を通る。
ふとして眼にとまる白い吸い殻、
誰れが手から投げ捨てられし……。
もどかしい黄色な煙は、
力なく渦をまいて漂ふ。
火の気衰ろへ、煙が消えると、
死人の影がちらつく。
今一しきり秋空が吹き過ぐる、
吸い殻は空しく地上を転ろげる。
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913b24012e1626b47bebf5a14fd31773728229efdb088f1ceb934717c1ac800c漢那 浪笛「吸い殻」(新字旧仮名)、底本『沖縄文学全集 第1巻 詩Ⅰ』国書刊行会、1991年。Soranoha Aozora Bunko TEI Corpus, 001496_001666, release 913b24012e16. https://doi.org/10.5281/zenodo.22718079