◉
温たかき玉は、君が手より、
すべり落ちぬ。
その玉は他人の手に握られ、
楽しき夢路をたどるなり。
あゝ君は淋しき人なり。
君はいや更に悲しめ!
もだへ、苦しむは君のさがなり。
ぬめらかなる玉は、すべり安く、
ふしくれだちし手には、
あまりに痛ましく、たへがたく――
すべり落つるも、ことわりなり。
あゝ君は淋しき人なり。
君はいや更に悲しめ!
もだへ、苦しむは君のさがなり
かのひのうた【三】
漢那 浪笛
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温たかき玉は、君が手より、
すべり落ちぬ。
その玉は他人の手に握られ、
楽しき夢路をたどるなり。
あゝ君は淋しき人なり。
君はいや更に悲しめ!
もだへ、苦しむは君のさがなり。
ぬめらかなる玉は、すべり安く、
ふしくれだちし手には、
あまりに痛ましく、たへがたく――
すべり落つるも、ことわりなり。
あゝ君は淋しき人なり。
君はいや更に悲しめ!
もだへ、苦しむは君のさがなり
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913b24012e1626b47bebf5a14fd31773728229efdb088f1ceb934717c1ac800c漢那 浪笛「かの日の歌【三】」(新字旧仮名)、底本『沖縄文学全集 第1巻 詩Ⅰ』国書刊行会、1991年。Soranoha Aozora Bunko TEI Corpus, 001316_001666, release 913b24012e16. https://doi.org/10.5281/zenodo.22718079