冷たさよ
わが身をつゝめ
わが書齋の窓より見ゆる
遠き岡、岡のうへの木立
一帶に黝み靜もり
岡を掩ひ木立を照し
わが窓さきにそゝぐ
夏の日の光に冷たさあれ
わが凭る椅子
腕を投げし卓子
脚重くとどける疊
部屋をこめて動かぬ空氣
すべてみな氷のごとくなれ
わがまなこ冷かに澄み
あるとなきおもひを湛へ
勞れはてしこゝろは
森の奧に
古びたる池の如くにあれ
あゝねがふ
わが日の安らかさ
わが日の靜けさ
わが日の冷たさを