高館
―平泉の思ひ出より―
森川義信
草深きなかに訪ねし
夢跡の寒きかなしさ
朽ち柵に倚れば仄かに
胸にしむ旅のうれひよ
緑濃きなかに見出でし
人の世のさぶしさ
夢を皆遠く流せし
北上が瞳にしみる。