打ち返し泡立ち
再び寄せ　盛り上り　岩を打つ
波濤の歴史の永遠の力は
時としてあの不可解な死への誘惑を感ぜしめる
波に乗り　暴風雨を経て
大洋の航路にある旅客船は
絶えず地球の経緯を計っているが
世界を行く人々の心に
あやしくも　その感情の芽生えた時には
海は彼等が凡て目的の彼方であり
船長も水夫も多くの旅客も
惜し気もなく　悲しまず
永遠の歴史の海底へ沈むであろう