▽よ　角力に勝つた経験はどれ丈あるか。
▽よ　見れば外套にブツつゝまれた背面しかないよ。
▽よ　俺はその呼吸に砕かれた楽器である。
　俺に如何なる孤独は訪れ来様とも俺は××しないことであらう。であればこそ。
　俺の生涯は原色に似て豊富である。
しかるに俺はキヤラバンだと。
しかるに俺はキヤラバンだと。
一九三一、六、一