色白の姉に具されて。今日もまた昔談や。
　あれいま。逍遙うんじて歸る山路。
　遠音に渡るかほととぎすの。
つみとりてそぞろ心や
　　　　　　くちづけさはに
　願ふは君が髮ぐさ飾るやさし七草。
あかつきや破れし鐘樓に。肩ねびし人と登りぬ
　見よ君。指ざす方に日は出らめ。
　ああかの野路こそいと戀ひしや。
行きずりの小草の中に。床し小扇
　　　　　　誰がすさみぞや
　これ優しぐさ『秋の恨み』と。